#92 ページ12
#2ヶ月後
クラピカside
イズナビとの出会いから半年近く経って、確かに私達は念能力を取得していた。
しかし、私には依然として自らの能力不足に悩まされることが続くのであった。
そんなある日、「修行が終わったら来い。」との師匠(自称)からのお達しを受けた。
クラピカ「用件は何だ。」
イズナビ「まぁ、取り敢えずそこに座れ。」
現にこうして彼と二人で話をするのはよくあることで、吝か悪い時間ではないと思っている。そんな時の流れの中でいつの間にか私の定位置と化した切株に腰を落とした。
*
イズナビ「＿＿＿＿が、誓約と制約だ。」
クラピカ「誓約と制約…か。」
復讐を果たすために必要な力は、強い思いを自分自身と念に課すことによって得ることが出来るかもしれないらしい。
だけれども、強大な力を得ることを可能にする分だけ、大きな代償を要求されるとのことで、彼自身は私にその選択肢を与えたくないというように思えた。
クラピカ(私には時間がない。なりふり構ってなど居られない。)
望まれない選択肢に手を伸ばそうとする私。
イズナビは立ち上がった私の手を引いた。
イズナビ「復讐なんて止めておけ。」
何を言っているんだ。
復讐を止めたら、私の存在意義を失ってしまう。
イズナビ「護りたい人間の笑顔を見ることすら、叶わなくなるかもしれないんだぞ。」
遠回りに心中を詮索してくる彼に苛立ち、ため息混じりに「そんなこと分かっている。」と呟いた。
イズナビ「クラピカ、お前は何も分かっていない。お前は復讐と他のものを天秤に掛けられた時、本当に復讐だけを遂行することが出来るのか。
…お前にはそんな強さなんて無い。」
“強さ”？
自分に力が無いことなんて、一番私が分かっている。
だからこそ今こうして身体を痛めつけているんじゃないか。
なんで赤の他人にここまでも言われなくてはならないのだろう。
イズナビの手を振り払って、私は本地へと戻った。後ろから彼の呼び止める声が聞こえたが、聞こえない振りをした。
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かにかま(プロフ) - (名前)さきのさん» コメントありがとうございます。褒められると伸びるタイプなので、そう言って頂けて嬉しいです笑 今後ともお楽しみ頂けますように精進しますね。 (2019年10月1日 0時) (
レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)さきの(プロフ) - 毎日1話ずつ更新してくださってありがとうございます！1日の終わりにこの小説を楽しみにしています^ ^更新頑張ってください！！ (2019年9月30日 23時) (レス) id: 7fbb21366a (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 林 香織?さん» 素敵なコメントをありがとうございます！ これから紐解いていくので、楽しんで頂けたらうれしいです(^^) (2019年9月24日 19時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
林 香織?(プロフ) - この小説めっちゃ好きです…ヒソカの大事な人の事も気になりますし、不器用な夢主、愛に気づかないクラピカ。めちゃくちゃ面白いです！更新ファイトです！ (2019年9月24日 16時) (レス) id: 3baa06326a (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 音かなでさん» わわっ！とても励みになるコメントをありがとうございます。これからも楽しんでもらえますように精進しますね。 (2019年9月11日 22時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2019年9月6日 22時
