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微笑み ページ22

「ありがとう、杏寿郎」



桜の花びらが舞う中、白く美しい髪の毛を靡かせながら


微かに微笑んだ目の前のAを見て



煉獄杏寿郎は心に銃弾を喰らった気分だった



初めて見たその笑顔の秀麗さに

自らの顔が火照るのを感じ思わず片手で顔を覆う



(よもや…これ程とは思わなんだ…)




一方そんな煉獄のことはお構い無しに、


初めての桜並木に心を弾ませたAは桜の木の下へ駆けて行った



「本当に綺麗……

あ、そういえばね、桜の花びらを地面に着く前に指で捕まえると願いが叶うんだって


本に書いてあったの」



「……」




「杏寿郎?」



いつもならすぐに返ってくるはずの返事がないことに
気づいたAが不思議そうにこちらへ来て煉獄の顔を覗き込む



「どうしたの?耳赤いよ…具合悪くなった?」



心配そうに見つめてくるAに


自分の笑顔がどれだけ破壊力があるものなのか気づいていないのかと頭を抱えそうになった



多分普段笑わなかった彼女からしたら

自分が先程微笑んだのも気づいていないのかもしれない



「いや、考え事を少しな…


それより桜の花びらの話だったな!Aは願いが叶うとしたら何を願うんだ?」



覗き込む顔が近いAに

更に顔が赤くなりそうなのをどうにか誤魔化して話題を戻した



「そう?体調悪くなったりとかしたら無理しないですぐ言ってね。


私の願い事は……


あ、」



何を願うかは考えてなかったな、と思って

考えて願い事を思い付いた瞬間


ふと上を見上げたら丁度いい位置に花びらがきて、

反射的に掴んだ



「と、取れた」


「よもや!良かったな!」


「うん…嬉しい

願い事、叶うといいな」



今日この場所に来て、初めてを沢山体験して、杏寿郎と過ごして、これ以上ないくらい幸せで…って


まだ欲張るなんて烏滸がましいかな、とか思っちゃったけど

願い事をしてもいいのなら、


すぐに思い付いた



「結局何を願ったんだ?」


「うーん内緒、かな」


「む、教えてくれないのか」


「叶ったら教えてあげるね」








___杏寿郎と来年も一緒に桜を見れますように

芋羊羹→←幸せ



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(プロフ) - ゆうさん» 再度コメントありがとうございます。とてもとても嬉しいです(;;)諸事情で完結まで時間がかかると思うのですが宜しければ何卒、気長にお待ちくださいませ、、! (2020年12月7日 23時) (レス) id: b76cd08d2c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新待っていました!続き楽しみにしています! (2020年11月22日 2時) (レス) id: e0580f81f7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - りりさん» コメントありがとうございます。そんな…何回も読み返していただいてるなんてとても嬉しいです( ; ; )ゆっくりになるとは思いますが今後ともよろしく致します、! (2020年11月22日 1時) (レス) id: b76cd08d2c (このIDを非表示/違反報告)
りり - すごく素敵なお話で何度も読み返しています!無理せず更新頑張ってください。応援してます! (2020年11月18日 20時) (レス) id: 100354a5be (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 梟と烏の羽にさん» コメントありがとうございます。そのように言っていただいてとても嬉しく感じると共に、心温まりました。今後ともよろしくお願い致します。 (2020年11月14日 1時) (レス) id: b76cd08d2c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年3月6日 0時

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