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女子高校生と彼3 ページ42

その、何とも言えぬ音は、どこかで聞いたことのある音だった。




ドラマでしか聞くことの無いようなあの音。


小さなその鉄の実が、あと何秒で私の脳髄を突き破るのだろうと思うと、足がすくんで動かなくなった。



後ろにあの男がいることは分かっているのに、どちらも何も言葉を発さない。


その、恐ろしく長い時間が、歪んだ時を生み出していた。









 
 









「そんなに震えて、どうしたんでィ。」



「えっ……………。」



突如その男が口を開いた。



その独特な口調の声を聞いて、すかさず体が反応し、私はすぐに後ろを振り返った。









「…な…………んで………。」




「…んな怯えた眼で見ねェでくれィ。俺たちゃ恋仲だろィ?」









「…そ…う………………ご。」









私の後ろには、去年と同じ、黒い服に身を包んで、黒く光る銃をこちらに突き付けた総悟がいた。




「何でここに居るの…?何で…!」


「決まってらァ。お前の望みを果たしに…」



じりじりと近づいてくる沖田君に負けて、後ずさることしか出来ない。



カシャン。



屋上のフェンスに背中が当たった。




「…そ……………ご………っ…。」


手首を掴まれ、フェンスに押さえつけられると、もう片方の手にある銃の、銃口が私の眉間に触れた。




総悟は、私の目を捕らえると、妖しく笑った。

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設定タグ:沖田総悟 , 銀魂 , 3Z   
作品ジャンル:恋愛
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夕鈴(プロフ) - ぱるむさん» ぱるむさん、コメントありがとうございます!返信遅くなってしまい、申し訳ありません。お楽しみ頂けたようで、何よりです♪まさか、完結に4作品分もかかると思ってませんでした…。グダグダでしたが、ここまで長きに渡りお付き合い頂き、誠にありがとうございました! (2020年6月22日 16時) (レス) id: 682d5e9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - 完結おめでとうございます!すごく面白かったです! (2020年6月7日 23時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
夕鈴 - チョコさん» チョコさん、コメントありがとうございます^^*課題、大変ですよね…分かります(><)お忙しい中、毎日読んで頂けて嬉しい限りです。次回作は、ほぼ練ってあるので近日中に書き始めると思います。是非是非、訪れてみて下さいね。長きに渡るご愛読ありがとうございました! (2020年5月30日 18時) (レス) id: 682d5e9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 初コメです!!完結おめでとうございます!!課題をやらなきゃいけない中でも、夕鈴様の作品は毎日必ず拝読させて頂きました^^次回作も必ずみます!頑張ってください! (2020年5月30日 11時) (レス) id: 44f70498cd (このIDを非表示/違反報告)
夕鈴 - ういさん、コメントありがとうございます^^*楽しんで頂けたようで、何よりです。読者の皆様の存在があってこそ、最後まで書き終える事が出来ました。感謝の気持ちでいっぱいです。ご愛読、ありがとうございました。次回作にもご期待下さい!なんて…(^^; (2020年5月30日 9時) (レス) id: 682d5e9ca9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夕鈴 | 作成日時:2020年5月7日 19時

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