女子高校生と自転車8 ページ36
「…結構濡れた……。」
ただ今、服乾かし中です。
「そもそも、Aがかけたりするからだろーが。元凶はテメェでィ。」
「それにしても、ここまでかけること無いでしょ!?ビショビショなんですけど。」
「はっ、ざまァみやがれ。」
大きな流木の上に、2人で座った。
「つーか、お前さァ…。」
「何だよ」
「それ。透けてんだけど。」
沖田君が指さした先には、肌に張り付いて透けた私の下着が…。
「なっ!?!?変態!!こら!こっち見るんじゃない!!」
「きゃー、Aのえっちー。」
「誰のせいだと思ってんだよ!」
「水のせい。」
「確かにそうかもしんないけどね!?ここにかけてきたのは沖田君でしょ!?」
はぁ、とため息をついて視線を海に戻す。
ポケットに入れておいた貝殻を取り出して、眺めてみる。
淡い桜色が儚く滲んだその貝殻は、手の中で小さく佇んでいた。
「そんなにいいかィ?それ。」
「うん。家に持って帰る。」
「ふーん。」
沖田君は、貝から視線を落とし、浜辺を見ると、砂に這うようにして生えている、綺麗なハマヒルガオの花を一輪手に取った。
貝殻と同じ、薄いピンク色をしている。
沖田君は、黙ってそれを私の耳の上に刺した。
「似合う。」
「……っ。/////」
フッと優しく微笑む沖田君の笑顔を見れば、胸の奥がキュンと疼いた。
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夕鈴(プロフ) - ぱるむさん» ぱるむさん、コメントありがとうございます!返信遅くなってしまい、申し訳ありません。お楽しみ頂けたようで、何よりです♪まさか、完結に4作品分もかかると思ってませんでした…。グダグダでしたが、ここまで長きに渡りお付き合い頂き、誠にありがとうございました! (2020年6月22日 16時) (レス) id: 682d5e9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - 完結おめでとうございます!すごく面白かったです! (2020年6月7日 23時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
夕鈴 - チョコさん» チョコさん、コメントありがとうございます^^*課題、大変ですよね…分かります(><)お忙しい中、毎日読んで頂けて嬉しい限りです。次回作は、ほぼ練ってあるので近日中に書き始めると思います。是非是非、訪れてみて下さいね。長きに渡るご愛読ありがとうございました! (2020年5月30日 18時) (レス) id: 682d5e9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 初コメです!!完結おめでとうございます!!課題をやらなきゃいけない中でも、夕鈴様の作品は毎日必ず拝読させて頂きました^^次回作も必ずみます!頑張ってください! (2020年5月30日 11時) (レス) id: 44f70498cd (このIDを非表示/違反報告)
夕鈴 - ういさん、コメントありがとうございます^^*楽しんで頂けたようで、何よりです。読者の皆様の存在があってこそ、最後まで書き終える事が出来ました。感謝の気持ちでいっぱいです。ご愛読、ありがとうございました。次回作にもご期待下さい!なんて…(^^; (2020年5月30日 9時) (レス) id: 682d5e9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夕鈴 | 作成日時:2020年5月7日 19時