月夜に溺れる薔薇＿ﾌﾞﾁｬﾗﾃｨ ページ4
「今日もご苦労様、ブチャラティくん」
「＿いえ。これからも何卒よろしくお願いします」
俺は深々と頭を下げる
相手の後ろで手を振る彼女＿Aに完全に意識を持っていかれながら
ギャング足るもの、地元の貴族達とも色々繋がりを持っていたりする
Aの家もその一つで＿彼女の家は成り上がりの二流貴族ではあるが、パッショーネとは何かと強い繋がりがあるようだ
俺の詮索すべき事ではないと思うが、男足るもの想い人のことは何でも知っておきたいと思うのが普通だろう
「ブチャラティさん」
重たい屋敷の扉を開けて外へ出ると、送ってこいと言われたのか、Aが駆け寄ってくる
貴族らしからぬ気取らぬ可愛らしさや、喜怒哀楽の激しい彼女に俺はどうしようもなく惚れている
「今日も父がすみません...どうもお金の事ばかり考えているようで」
「いいんだ、これも俺たちの仕事さ」
無駄に広い庭園を二人で歩く
Aはこの家ではその優しく野心のない性格故か、爪弾きにされているようだ
なぜこんなに素敵な彼女がこのような扱いを受けなければならないんだ
いっそのこと、Aを拐ってしまおうか
「ブチャラティさん？どうかしました？」
「あぁ、いや...素敵な庭だと思ってな。見ろよ、この薔薇」
ドキリ、として咄嗟に近くに咲いていた薔薇の花へ目を向けた
ひっそりと隠れるように咲いた赤い薔薇は何処か妖しく、他とは違う美しさを放っている
何か、Aみたいだ
この家のなかで唯一まともで、正義の心を持った美しい存在
こうやって他の花に埋もれながらもひっそりと存在していて、どうか光へ当たれるようにと救いを待っている
「綺麗ですね、ひっそりとしてるのに力強くて」
「A」
感嘆の声をあげて薔薇を眺める彼女へ手を伸ばす
月夜に照らされた美しい横顔に生唾を飲んだ
触れたい＿君に
「葉っぱ付いてたぞ」
「あッ！？ホントだ！」
サラリ、と流れるような艶やかな髪に乗った葉を手に取る
彼女は申し訳ない、と言うように照れ笑いをした
これでいいんだ、これで
俺たちはただの貴族の娘とギャングだ
彼女には彼女の世界があり、俺には俺の世界がある
「ありがとうございます」
「A、意外とおっちょこちょいなんだな」
「そ、そんなッ、たまたまですよッ」
でも＿もし君がその世界からの救いを求めるならば
俺はいつでも君を迎えに行こう
俺たちを見つめていた赤い薔薇は月夜の光に濡れていた
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yu - リクエストお願いします！ドッピオで独占欲系のをお願いします！ (2019年10月18日 22時) (
レス) id: 4c1ddb9ee6 (このIDを非表示/違反報告)
フラジール - アバッキオが敬語…だと!?（何か失礼だな…） (2019年6月18日 20時) (レス) id: dca7bd7b81 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - ↓のリク アバッキオは夢主が依存してる事知ってる設定で (2019年5月8日 17時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - リクエストで夢主がアバッキオに依存してる話お願いします 夢主はアバッキオを『レオーネ』って呼んでる設定で (2019年5月8日 16時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
饅頭茶漬けヽ(*≧ω≦)ﾉ(プロフ) - ん”ん”ん”ん”！リクエスト書いてくださりありがとうございました！すごくよかったです！ (2019年2月23日 20時) (レス) id: a5473f27af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIOT | 作成日時：2019年2月11日 16時
