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私は海と街が一望できる小高い丘の上にいた
目の前には二つの墓石が並んでいる
少々簡素なものと上品な無駄のない装飾の施された墓
私は質素な装飾の施された方の墓の前に茶色の花束を、簡素な墓の方へは白い薔薇を静かに手向けた
ホントに可愛らしい花...あなたにはちょっと可愛らし過ぎたかな。
私はふふ、と笑って茶色の花を一つ摘まみ、墓石に刻まれた墓碑銘を撫でた
"ブローノ・ブチャラティ"1980〜2001
私はこの墓にもう幾度となく訪れている
ボスのジョルノや同僚のミスタやフーゴと参る以外でも私はここに立ち寄った
「ブチャラティ、この花の名前知ってる？」
返事のなどあるはずのない墓に向かってぽつぽつと言葉を紡ぐ
「これね、チョコレートコスモスって言うの。珍しい花でね...野生にはもう咲いてないんだって」
そうなのか、と興味深そうに頷くブチャラティを想像して独りで笑う
彼ならきっとそうしてた
「私に前チューリップをくれたじゃない？あれ...凄く嬉しかった。次の日花屋の前を通りかかったら店員に色々と聞かれて凄く焦ったんだから」
次の日花屋の前を通ると、ブチャラティが花を買った時に接客したという店員が嬉しそうに私に話しかけてきた
花はどうだったか、彼は何と言って渡したのか、君は何と返事したとか、何て凄く興味深く聞いてくるから恥ずかしかったけれど一部始終を説明した
すると店員はカラカラと笑うと、君達はお互い様だな、なんて言って
意味の分からなかった私は呆然としてその場を去った
「あの店員に勧められたの、この花。態度はちょっと軽いけどセンスは良いの、彼」
今朝、話しかけられた日ぶりに店を訪ねると店主や店員からブチャラティのことを聞かれた
彼が亡くなったことだけを伝え、その墓参りに手向ける花が欲しい、と言うと店員の方が悲しげな笑みを浮かべて一つ教えたいことがある、と私を店の中へ招き入れた
「私聞いたよ＿ブチャラティが初めから花を買うつもりで店に入ったって...私に似合う花を探すために一時間も店に居座ったって」
花束を渡し、照れ臭そうに笑った時の彼の顔がふと思い出された
言ってる私の方も何だか照れ臭い
「気になった店員が色んな花言葉を教えてくれて...あんなに悩んでた貴方がすぐにこれをくれ、って指差したのが赤いチューリップ＿」
私は静かに自分の胸元にある赤いチューリップのブローチを見下ろした
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RIOT(プロフ) - こちらの作品を読んで頂きました皆様、誠にありがとうございました。本日をもちまして、この小説は続編に移行することとなりました。今まで読んでくださり、ありがとうございました。続編でお待ちしております。 (2019年2月11日 16時) (
レス) id: b929e6efef (このIDを非表示/違反報告)
RIOT(プロフ) - 高杜さん» ありがとうございます〜！結局夢主も依存してるっていう共依存になっちゃったんですけど、凄く楽しく書けたので良かったです。是非これからもよろしくお願いします！ (2019年2月11日 15時) (レス) id: b929e6efef (このIDを非表示/違反報告)
高杜(プロフ) - フーゴくんのお話とっても良かったです…！！本当にありがとうございました！これからの更新も楽しみです、応援しています！ (2019年2月11日 12時) (レス) id: c2df969f37 (このIDを非表示/違反報告)
あいすすとろべりー(プロフ) - またリクでブチャラティとアバッキオが夢主ちゃんを取り合いする奴をお願いします！ (2019年2月10日 23時) (レス) id: d243ef7454 (このIDを非表示/違反報告)
カト☆(プロフ) - またまたリクエストよろしいでしょうか...？！よろしかったらポンペイ組をお願いします！ (2019年2月10日 3時) (レス) id: f4cd32f168 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIOT | 作成日時：2019年1月17日 18時
