保健室の濱田先生【紫】 (ページ7)

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７. 。ページ7

時間が過ぎるのはあっという間

もう放課後になっていた。

重岡「なぁ」

『わっ、びっくりした』

重岡「は？普通に話しかけただけやんけ」

「変なやつ」と馬鹿にした顔で言われる

こっちは濱田先生のことで精一杯なんだよ…

重岡「そそ、今日部活休みなんよ」

『え、そうなの？』

重岡「一緒に帰ろや」

うわ、タイミング最悪じゃん

部活がない日は当たり前みたいに一緒に帰ってたから

私の返事を待たずにもう一緒に帰る気でいる重岡。

『…えっ、とさ』

重岡「ん？帰れないん？」

『か、帰れないってわけじゃない…けど』

重岡「……またあいつんとこ行くん？」

『あいつ？』

重岡「濱ちゃん」

…くそ

何で読まれてるの

『会いたいな、って』

重岡「朝のやつ覚えてないん？」

『お、覚えてる』

分かったように女子生徒に触れた濱田先生

思い出すとイライラするけど、

『でも、会いたいが勝ってるの』

それが今の私の本当の気持ち。

重岡「ほんまアホやな」

『…知ってる』

重岡「はぁ…」

私も本当に重いなって分かってる

でも好きになると止められないんだよなぁ…

重岡「でもあかん」

『へ？』

重岡「あいつに痛い目見せんと納得いかんわ」

何で重岡が怒ってるんだか、

私にはよく分からなかったけど

気持ちの整理してからでも遅くないよね

『今日は特別に重岡に付き合ってあげようかな』

重岡「え、ほんま！？」

『明日は濱田先生に会いに行くから！』

重岡「っ、よっしゃ」

小さくガッツポーズをする重岡

なに、たまには可愛いとこあるじゃん

濱田「まだ残ってるやつおるん？……」

『……あ』

ガラッと教室のドアが開く。

そこには、今日が見回りの担当日なのか

濱田先生がいた。

濱田「…まだおったんか？」

重岡「まだ16時やけど」

濱田「部活ない日ははよ帰れ」

重岡「ふーん？」

濱田先生、目がすごく怖い

これ早く帰った方がいいんじゃ、？

『ねえ、重岡行こ…』

重岡「はいはい」

すると重岡は、さり気なく手を握ってきた。

『へっ、なに急に』

重岡「デートやろ？今日は」

『デ、デート？』

そんな約束したっけ？

一緒に帰るだけでしょ？

そんな疑問を口にする暇もなく

重岡に手を引っ張られて校門を出た。