保健室の濱田先生【紫】 (ページ2)

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２. 。ページ2

『はぁ…』

重岡「うわ、幸せ逃げるで？」

『うっさい』

お昼休みが終わって5限が始まる。

あの後、濱田先生は保健室に戻ってきて

他愛のない話をしながらお弁当を食べた。

でも、やっぱり濱田先生は人気。

女子生徒が何回も保健室に入ってきた。

……私の濱田先生なのに！

重岡「また濱ちゃん？」

『そうですけど何か』

重岡「ほんまお前諦め悪いなぁ」

『諦めるわけないじゃん、好きだもん』

重岡「…あっそ」

急に大人しくなる重岡

不思議に思って顔を覗こうとしたら、

濱田「A～」

と、教室のドアの方から濱田の声が聞こえてきた。

びっくりして振り向くと、

そこにはやっぱり濱田先生がいた。

『え、私に会いに来てくれたんですか！？』

濱田「んなわけあるか」

そう言いながら廊下に出ると、

アホか…とでも言うようにデコピンしてきた濱田先生。

『っ、いたた…』

濱田「ん、これ」

と、濱田先生が手に持っていたのはお弁当箱

『あれ、私忘れてた』

濱田「ほんまアホ」

『う、うるさいですよ…！たまたまです！』

濱田「前も忘れ物してたのはどこのどいつや」

そう言いながら、先生は意地の悪い笑みを浮かべる。

うわぁ、なにかっこいい…

『っ、知りません！帰ってください！』

濱田「ふはっ、はいはい」

「授業真面目に受けるんやで～」と言いながら

先生は私の前から姿を消した。

私はお弁当箱をロッカーに入れて、自分の席に着く。

重岡「何で濱ちゃん来たん」

『あー、忘れ物』

重岡「…ふーん」

『な、なに…』

重岡「んな事で嬉しそうな顔してきもいわ」

『はっ！？』

言い捨てるようにして重岡は机に突っ伏す。

こいつ、女子に向かってきもいって…

ほんま気に食わん。

昔っからこういうとこは変わってない。

何とかイライラを抑えながら、

私は次の授業を集中して受けた。