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「私たちもそろそろ帰る…？」
そう声をかけて 視線を向けたとき
じっと 何かを見つめてる勝利くん…
その視線の向こうを見れば 壁に飾られている賞状。
歴代の先輩たちがコンクールで受賞ときにもらったもの
その部活 全然厳しくないし、むしろこの学校の中で一番緩い部活だって言われてるのに こうやってコンクールで金賞取ったりする先輩が多くて…
謎多し部活とも言われてる。
「すごいよねぇ…こんなにたくさんの賞状 改めて見ると圧倒されるよね」
勝利「菊池風磨……」
「……ぇ？」
ぽつり、と零したその言葉
私の聞き間違いでなければ 菊池風磨 そう聞こえた。
風磨くん……？
確かに 勝利くんがじっと見つめる先は 風磨くんが金賞を取ったときの賞状
多分 去年のやつ
勝利「写真部だったんですね……」
「風磨くん知ってるの……？」
勝利「まあ、知り合いというか…」
「え！そうなの！？
すごい偶然だね！！」
勝利「まぁ……はい。笑」
へぇ、こんなことってあるんだ！
てか、風磨くんのお友達ってみんなイケメンじゃん！
羨ましいぃぃ
ってことは 風磨くんも勝利くんのこと知ってるのかな。
今度 聞いてみよーっと。
勝利「風磨くんって、今 彼女さんとかいるんですかね、」
「え…？」
唐突なその質問に 思わず言葉が詰まった。
この雰囲気で はい、私が風磨くんの彼女です。とはとてもじゃないけど 言いづらい。
適当に流すべき…？
「んん〜、
わかんない！
でも、イケメンだしいそうだよね！」
勝利「ですよねぇ…」
大丈夫…？
上手く誤魔化せてる…？
勝利くんの なんとも言えない表情が私の中で突っかかったけど とりあえず、流せた。
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作者名：ゆう | 作成日時：2021年1月7日 23時
