第20話 ページ22
総統室の扉は奇跡的に開かれたままだった。
｢失礼しまーす……｣
恐る恐る中へ入るとそこには、グルッペンにトントン、ロボロ、ショッピ、そしてエーミールとひとらんらんの六人が集まっていた。彼らは円になるような形で立っていて、何か一点を見つめている。俺は不思議に思い、エーミールの後ろから中心を覗きこむと、
｢…え？｣
皿の上に置かれたビーフジャーキーを美味しそうに食べる犬が居た。そいつは茶色い毛並みの柴犬で、激しく振られる尻尾にはピンク色のリボンが巻かれている。
……いやいや見覚えしかないんですけど！？！？
その犬は明らかに数時間前城下街で別れたポチであった。俺は混乱する脳内で、何故ポチがここに居るのかを考える。
俺に繋がる手がかり、そして城下街で出会ったポチ。この二つの共通点は______リボン？
思わずはっとする。今まで全く気が付かなかった。その理由は恐らく、リボンは証拠を残す為に巻いたものではないからだろう。
仲間達にリボンが見えるとなると、先程ちろっと予想していた"液体を浴びた時に身に付けていた物は透明化しない"は正しい…？
と、考えることに集中してしまった俺はふと我に返る。なんと、ポチが夢中になって食べているビーフジャーキーがもう無くなりそうじゃないか…！え、何で焦っているかって？
…ポチが俺の元へ来ることによって、皆の視線が集まるのが嫌なんだ。何故嫌なのかという理由はこれといって無いんだが…なんとなく。もしかしたら俺の存在に気付いてくれるかもしれないが……いや、その可能性はかなり低いか。人間が透明化なんて彼らからすれば非現実的すぎる話だからな。
俺は｢匂いでばれるかもだな…｣と思いながらも総統室を出て、廊下で会話を聞くことに決めた。
｢…この犬が"Aに繋がる手がかり"なん？｣
壁に背を預け、そっと耳を澄ませた。
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椿 - おもろすぎて周回してrワン！ (2021年4月24日 11時) (
レス) id: 37e6844d54 (このIDを非表示/違反報告)
む(プロフ) - 続きが気になりワン！ (2021年4月8日 20時) (レス) id: 0d837f5408 (このIDを非表示/違反報告)
秋刀魚大好き民 - ｱｧｰwrwrdﾄｳﾄｲﾖｫ!皆さんどうしたんでs ワン！ (2019年12月31日 15時) (レス) id: 3cfb10bf82 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！！！！更新頑張ってください！！応援してるワン！！！ (2019年12月2日 23時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
snow - 自分のペースで更新頑張ってくだs…くぅーん(a国にいってもポチはついていきそうですねw) (2019年11月9日 16時) (レス) id: a79ef504eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつお | 作成日時：2019年5月19日 7時
