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ケルベリンというアルカロイドの配糖体を含んでいる、猛毒の。
全体にわたり有毒であり、触るだけで死に至るという_______、
｢チーノさん！！｣
｢はっ？｣
｢早く消毒しないと…！！！！｣
｢い、いや………、こんなん葉で切っただけでそんな、大袈裟な｣
｢いいから早く！！｣
何も知らずに触れ、死に至った人間は少なくない。
まずこの木を知っている人が少ないから、それも仕方ないことなのだろうが。
私は彼の手首を掴み、全速力で研究室に走り出す。
彼は意味が分からない様子で、引っ張られるまま足を動かしていた。
｢おい！…っ、なぁ、もうええって！大体、お前の治療なんか…っ！｣
｢うるさい！！このままだと死ぬかもしれないんですよ！？｣
｢はぁっ！？｣
ゼェゼェと息を切らしながら、研究室にたどり着く。
私は彼の手首を掴んだまま、研究室の扉を開けた。
｢………ここは男連れ込むとこじゃないんだけど？｣
｢怪我人です。治療します｣
｢いや俺は……｣
私は彼の手を引っ張り、菊さん達のいる作業場へと足を運んだ。
先日、試作品みたいなものだが、解毒薬の軟膏を作っておいて良かった。効くかは分からないが、無いよりマシだろう。
彼は有無を言わせない様子の私に混乱した様子だったが、大人しく私に手を引っ張られていた。
｢おかえり〜……って誰その人｣
｢菊さん！昨日の軟膏使います。あと消毒、念の為解毒剤も｣
｢え、な、何！？一度に言わないで分かんない！｣
私は彼を自分の席に座るよう促し、先日作った解毒の軟膏を取り出す。
私は彼の手を取り、傷口に消毒液をかけ、コットンでぽんぽんと拭いた。
それから軟膏を傷口にヘラで塗り、傷口の上にガーゼで押さえてテープで固定する。
｢はい解毒剤〜。見たとこそんな外傷無いけど……、なんか毒のある花でもあった？｣
｢中庭にオオミフクラギの木がありました｣
｢え？なんだっけそれ………｣
｢全体が猛毒の木です。触るだけで死に至る位の｣
｢｢はぁ！？｣｣
そんな木がうちに……、と彼は唖然とした表情で呟いた。
私も彼が怪我をしたタイミングで見つけることが出来なければ、その木の存在に気付きもしなかっただろう。
私は注射器に解毒剤を投入し、彼の腕の肘の反対辺りに、アルコールを染み込ませた消毒綿でサッと消毒した。
｢は？注射……？ま、待って！？俺注射は…！！｣
｢刺しますね｣
｢悪魔かお前は！！！｣
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味噌かつ - Twitterフォローさせていただきました！いつも繰り返し見てます！神作だと思ってます！素晴らしい作品をありがとうございます！ (5月14日 20時) (
レス) @page46 id: ed221277ea (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 柊木さん» ありがとうございます..！！そうおっしゃって頂けて嬉しいです(TT)良かったです！もっと考察出来るような深い作品に出来れば良かったのですが、自分の技量ではそうもいかず、、今後もそうおっしゃって頂けるよう頑張ります！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 白夜ちんさん» いや、彼らをそう仕立て上げた裏の支配者は私です・・・(？)是非そうしてやってください！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柊木(プロフ) - すごく考察に入りたいレベルで好きです…。勝手にスパイの目星をつけて楽しんでます！ 本当に面白くて好きです！ (2021年3月12日 0時) (レス) id: 98823b925f (このIDを非表示/違反報告)
私猫(プロフ) - 夢主ちゃん？！？！ (2021年3月11日 14時) (レス) id: a5b5a226ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年3月3日 11時
