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点滴器材も輸血パックもない中、どうやって彼に血液を送り込むべきか。
そこで、研究室に沢山備品があったことを思い出す。確かそこに注射器もあったはずだ、と思い出すと自分には酷な解決策が思い浮かぶ。
注射器を用いて採血を行い、その注射器を中継として正中皮静脈に血液を送り込む・・・・ていう算段なんだけど、点滴同様のペースを私が作らなきゃだから負担が死ぬほどやばい。
｢…止血剤、作らなきゃ｣
｢っAちゃん！？｣
一応、まずは止血剤を作ることに専念しよう。簡易的なものなら今すぐにでも作れるかもしれない。
私は病室を飛び出して、全速力で研究室に向かう。
ガンッと扉を開けると、中にいた全員がこちらを向いた。
｢何ようるさいわね。てかアンタ、戻ってくるの遅…｣
｢今時間ないんで！｣
私は彼女を押し退けて薬品庫に向かう。
止血剤を作成するのに必要な生薬を取り出し、フラスコと試験管、ガラス棒も取り出した。
製作所は空いていなかったので実験室に移動し、材料を置いて作業を始める。
分量を適切に量り、より綿密に、省けるところは省いてテキパキと作業した。
適切な色になるまで混ぜ、ガラス棒を試験管から取り出す。
あの時O国に連れ帰った彼まで深刻ではないので、試験管1本分くらいで十分だろうと思い作業を終了させる。
フラスコなどの備品を置いてある倉庫に行き、注射器を7本ほど拝借して、出来上がった止血剤の入っている試験管とその注射器を持って実験室を出る。
他の研究員たちは、一体何をしていたのか気になっている様子だったが、今は一刻を争うので説明している暇はない。
｢っっ、しんぺい神さん！｣
｢Aちゃん………、！？もしかしてそれ｣
｢簡易的なものですけど、作ってきました。止血剤｣
｢有能すぎひんか！？貸して！｣
数本の注射器と試験管を渡す。
私はそれを彼に渡した後、顔を険しくさせて彼を見つめる2人に話しかけた。
｢彼と同じ血液型の人を連れてきてください。採血します｣
｢えっと……、採血？｣
｢ってなんなん？｣
｢あーもう！説明してる暇無いんで早くしてください！！｣
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叶子(プロフ) - アキさん» そうおっしゃって頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！！頑張ります！！！ (2021年3月2日 19時) (
レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - この作品のknｼﾏさんが好きすぎて更新が本当に楽しみです！とっても面白いです、応援してしています！ (2021年3月1日 19時) (レス) id: 41a4293417 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 方舟さん» いえ私は全く何の関係も知識もないド素人でございます(^^ は！看護学生の方でしたか・・！実際学ばれている方からすれば不自然な点が多々あると思います； なるほど！それは是非お聞きしたいですね。近々お迎えにあがりますのでどうかその際はよろしくお願い致します。 (2021年2月24日 1時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
ReiHeta(プロフ) - 叶子さん» のんびり、気ままに更新まちまこ (2021年2月23日 21時) (レス) id: bd92c2b39c (このIDを非表示/違反報告)
方舟(プロフ) - 続編前から読ませてもらっています。わざわざ薬の成分や、効き方を調べるだなんて…もしや本職だったりします？元（ここ重要）看護学生なのですが、時代相応かはさておき、あるある話等提供はできますので、必要があればお声がけ下さい。 (2021年2月23日 19時) (レス) id: 894a36e101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年2月23日 16時
