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｢…なんかあったんですかね？｣
｢…………まさか｣
｢あっ、おった！！！！！Aちゃーーん！！！！！！！｣
彼が眉間に皺を寄せると、足音の出先からよれたスーツを着こなしている彼が私の名前を呼んだ。
私たちの元まで来ると、ゼェゼェと息切れしていて膝に手をついている。
｢おい大先生。D国侵攻でなんかあったんか｣
｢はアッ、はぁ、…っ、と、トントン…。………っ、ふぅ。 そうや、シッマが負傷した｣
｢は？アイツが？｣
｢せやねん。…Aちゃん！アイツ、めっちゃ怪我してんねん。助けたってくれ…！！｣
彼はぎゅっと私の手を両手で掴み、焦ったように私に懇願してきた。
私はそんな彼に目を見開いたけども、生憎O国時代で作り置きしていた薬品達はここにはないし、この国にも使える薬品は無いに等しい。
材料だけは一流品だが、今から作るなんて間に合うはずもなく。
しかし、目の前の泣きそうな彼に対してノーとは言えず、容態を確認させてくださいと答えた。
｢わかった。こっちや！｣
.
｢ぺ神！！！どうなん！？｣
｢んー、やばい…かな。血が止まんないし顔色も悪い。多分死まではいかんけど、一歩間違えたらそれも可能性あるわ｣
｢そんな…｣
威勢のいい笑い声の彼は、力なくベッドに横たわっていた。
走ってきた私達は息を切らせながら、瀕死状態の彼を呆然と見つめる。
明らかに輸血パックと止血剤が必要な状態なのに、それが無いとなるとどうしようもない。
彼と私は誰が見ても仲が良いとは言えないが、生死を彷徨う中見捨てるという選択肢は浮かばなかった。
どうしよう、どうするか。
｢……………、ええよぺ神、もう助からんわ｣
｢何言ってんねん！！！、お前が諦めてどうするん！！｣
｢自分でわかるやん、そういうん｣
彼は感情の無い顔でそう言った。
彼は私の姿を見つけると、普段は嫌そうに顔を歪めるのにその表情のまま口を動かす。
｢…お前まで来たんか。良かったな、俺がおらんくなって｣
｢……こんなときまで減らず口ですか。いい加減にしてください｣
｢あーうるせ。こんな時ぐらい黙ってくれや｣
本当に瀕死なのか？と疑うほどよく喋る。
しかし、突然うっと唸って顔を顰めた。
やはりどうにかしなければならない。
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叶子(プロフ) - アキさん» そうおっしゃって頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！！頑張ります！！！ (2021年3月2日 19時) (
レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - この作品のknｼﾏさんが好きすぎて更新が本当に楽しみです！とっても面白いです、応援してしています！ (2021年3月1日 19時) (レス) id: 41a4293417 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 方舟さん» いえ私は全く何の関係も知識もないド素人でございます(^^ は！看護学生の方でしたか・・！実際学ばれている方からすれば不自然な点が多々あると思います； なるほど！それは是非お聞きしたいですね。近々お迎えにあがりますのでどうかその際はよろしくお願い致します。 (2021年2月24日 1時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
ReiHeta(プロフ) - 叶子さん» のんびり、気ままに更新まちまこ (2021年2月23日 21時) (レス) id: bd92c2b39c (このIDを非表示/違反報告)
方舟(プロフ) - 続編前から読ませてもらっています。わざわざ薬の成分や、効き方を調べるだなんて…もしや本職だったりします？元（ここ重要）看護学生なのですが、時代相応かはさておき、あるある話等提供はできますので、必要があればお声がけ下さい。 (2021年2月23日 19時) (レス) id: 894a36e101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年2月23日 16時
