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殺される直前の恐怖は脳裏に焼き付いている。
容赦なく弓の弦をひいたスーツの男と、隣で顔色一つ変えずただ無表情でこちらを見下ろしていた金髪の男の顔が今でも鮮明に思い出すことが出来る。
普通、どんなに記憶力が良くても1秒1秒の出来事を事細かく思い出すなんて不可能であると思う。しかし、今の私はわけも分からず起き上がったあの瞬間から殺される瞬間までを鮮明に思い出すことができる。私の中ではこれが、この世界が｢現実ではない何か｣の決定打となった。
思い出せるのは、
前回死ぬまでと、採用の合格通知をいただいた瞬間までだ。
我々国の寮へ移住して仕事をこなしている期間の記憶はほぼ皆無に近い。否、無いわけではないしこれが本来の記憶力なのだろうが、その前の記憶があまりにも鮮明に思い出せるのでそれと比べると皆無という表現をせざるをえない。
まあつまり、簡単に言うとこの世界では私の記憶がセーブデータのようなものなのである。
｢A｣
｢はいっ？｣
｢ちょっと来な｣
キーボードに手を置いてカタカタ文字を打っていると、上司である女性に名前を呼ばれた。彼女に目線だけ移すと、小さく手招きしているので席を立ち上がる。
｢ここどういう意味？｣
｢あぁ、これはこの予算を流用してますね｣
｢なるほど…了解です。ちょっと悪いんだけど、これ処理しといてもらえる？｣
｢承知いたしました｣
そう言って席に戻ろうとすると、ちょっと待ってと彼女に呼び止められる。
ゆるりと振り返るとそこには例の、赤いマフラーを巻いた頭上に真っ赤なハートを浮かべた男性が立っていた。
うっっわぁ、といきなりのイベントに顔が強ばった。一瞬顔を引き攣らせた後、何事も無かったかのように薄ら笑みを浮かべて彼女のもとへ戻る。
｢えっと…｣
｢最近配属になった財務の子です。めちゃくちゃ優秀なんで、トントンさん気に入ると思いますよ｣
えっ待ってハードルあげないで無理無理
無責任な上司の言葉に頭を抱えたくなる。
じろりとこちらを見られて、鋭い視線に耐えきれなくて思わず目線を逸らす。
このまま無言が続いても気まずいため、愛想笑いを浮かべて自身の名前を名乗った。
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あまね(プロフ) - かんけつ？！ (10月29日 12時) (
レス) @page21 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
かす(プロフ) - かこつです！！！めっちゃ好みでコメントさせてもらいました！お身体に気をつけて、更新お待ちしておりますー！！ (8月19日 16時) (レス) id: b1482de086 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品めっちゃ好きですぅぅ!!!!!!!!めっちゃ面白いですぅぅぅぅぅ!!!!もう最高です!神作者様ですね!!!! (2022年12月17日 18時) (レス) @page21 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - コメント失礼します！めちゃくちゃこの小説好きです！好みドストライクなんですよ！夢主ちゃん残機3かぁ。多分残機0でハッピーエンドになると思うんですが後3回死ぬとなるとどうやって殺されるのかめちゃくちゃ気になります！これからも無理せず更新頑張って下さい！ (2022年8月17日 22時) (レス) @page21 id: 77487c3926 (このIDを非表示/違反報告)
rimu@他力本願寺建設完了！ - コメント失礼します！もう残機が3なのでめっちゃハラハラして見てます！夢主ちゃんガバるなよ〜…。更新頑張ってください！応援してます！ (2022年8月15日 22時) (レス) @page16 id: 251d2d6b95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2022年7月31日 15時
