好感度爆上げする方法を急募しています【d!】

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本来の目的はお菓子会でなく打ち合わせである。
ひやっひやの状況で打ち合わせなんて出来るわけがなくて帰らせてほしかったのだが、私の意見も聞きたいと半ば脅しのように言われて打ち合わせに参加した。
その本題の打ち合わせ結果についてトントンと話していると、ふと隣にいるトントンが何かに気づいた様子で会話を止めた。


｢あっれぇ！トントンじゃーん！｣


前方にぶんぶんと手を振る緑色が見える。

ああなんか嫌な予感がするなと頭が痛くなった。
今更頭を抱えてももう遅くて、頭上にハートの浮かんだ男がこちらに近付いてくる。

おいおい今度は誰だよ。さっき変なやつ相手にしたばっかで新キャラに対応する気力残ってませんけど？？


｢お前今日遠征じゃなかったんか？｣
｢これから行くで。ちょっとエーミールいじっとったら遅なってもうた｣
｢お前さぁ、作戦ぶち壊すなや｣
｢すまんすまん｣


青いハート、数値マイナス20。

ヤバ、死のうかな。いや死ぬのかな。殺されるのか。え、死のうかな。トラウマなんですけど。
と頭上の青いハートをガン見しながら死を悟る。
急に生気の無くなった私にトントンが不思議に思ったのか、おーいと目の前で手を振られた。


｢ちょお大丈夫？Aさん｣
｢あっ、は、すみません、大丈夫です｣
｢誰？この女｣
｢俺の補佐の子。殺すなよ｣
｢フーン｣


ぎろりと思い切り睨まれる。
トントンに対して子犬のような笑顔を浮かべていたくせに、真顔を通り越して睨まれている。

ヤダーー！！怖すぎ！無理ーー！！！トントンさーーん！！助けて助けて！目力で殺されるよーー！！！


｢………なぁんか怪しい感じするんよなぁ｣
｢オスマンにも同じこと言われてて草ですわ。でも安心しぃや、裏切ったら俺が責任持って殺すで｣
｢それじゃ遅いんじゃないんすか｣
｢俺を誰やと思っとん？トントンやで｣
｢そ、そうやな｣
｢おいツッコミいれろや｣


ドクドクと心臓の音が鮮明に鼓膜に伝わってくる。
死ぬほど緊張感が走ってどうにかなりそうなのだが、私を除いた2人は微塵もそうでない様子だった。


｢てかゾム、この子がお前の残した仕事片付けてくれてるんやで。感謝しろ｣
｢えっそーなん？？うわ助かるわーありがとー｣
｢あ、いえ、はい…｣
｢これからも頼むわ！｣
｢いや自分でやらんかい｣


頭上のハートの数値が動く。

それは、マイナス20からマイナス30に変化してしまった。

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