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「着いたぜ」
「ありがとう運転手さん!」
「良いってことよ。そのあんちゃん、助けてやれよ!」


いい人すぎた、運転手さん。


国に着くと、城の入口まで運んでくれた。

門番達は血だらけの彼に目を見開いていたが、手を貸してくれる様子もなく知らないフリをする。
なんて薄情な奴らなんだと怒りを覚えたが、文句を言っている暇はなかったので必死に彼を抱えて研究室へと向かった。
菊さんと一緒に研究室に運び出して、備え付けのベッドに寝かせる。



「え、まって急患?!やべーじゃん!」
「大量出血してるからフィラノ投与して!あと圧迫するから矢抜かないと!」
「まて、副作用やばいやつだぞ、良いのか?」
「今感染リスクとか気にしてられません。とにかく輸血しないと!」



くるまでの間も血が流れていた。
廊下には赤黒い血が来た方向を示している。
顔色も悪い。早くなんとかしないと。

液を点滴に繋ぎ、彼の腕に針を刺す。
そして深呼吸をして、肩に刺さる矢を慎重に抜いた。どぱっと流れ出た血をガーゼで押さえ、全体重を乗せて肩の部分を圧迫する。



「Aちゃん、先生呼んできたよ!」
「や〜、中々の状態だね。まだ生きてるの?」
「息はしてます。輸血してるとこなので、矢抜いて圧迫したらなんとかなると」
「代わる」


彼の上から退くと、テキパキとゴム手袋をはめて処置を施す。
やはり医者といったところか、私とはまるで手際が違う。まあ専門分野は違うのだけれども。

先生が、矢の根元を持って体を押さえながら一気に矢を引き抜いた。
すると、血が飛び出してくると身構えていたのに、全く血が飛び散らなかった。
それから何本矢を抜いていたが、血があまり溢れ出ていない。あまりにも私の場合と違うので、やはり医者と素人では訳が違うのだと感じた。



「っ、おいA!止血剤足りねぇぞ!!」
「!カルバゾクロム単体は?」
「それもない。てか、Aたちが出てる間に兵士に徴収された」
「タイミングゴミすぎる…」



しかもなんで止血剤だけ。
輸血しても、ある程度は止血しないと回復しない。
私は急いで薬品室に飛び込み、止血剤の材料となる薬もろもろを取り出して調合室に向かった。



「まさか今から作る気か?」
「当たり前。出来た分量から点滴に足してって」
「まじかよ。無茶だぜそれは」

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宇琉夜ハル(プロフ) - 後 side ほしいです (2021年4月30日 19時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 後名前がわかったら zm「あ」 見たいなん欲しいです (2021年4月30日 19時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 出来れば夢主のセリフ『』こうしてください 時間があればでいいんで (2021年4月30日 18時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 晴さん» それは良かったです!!ありがとうございます!めちゃくちゃ遅れましたが見てますよ!!!頑張ります!!! (2021年2月21日 20時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 通りすがりの亀さん» 最初はその予定でしたが、主人公が後悔することのないようにヘイトを向けさせて上層部をクズに仕立てあげました(^^ ありがとうございます!頑張ります!!! (2021年2月20日 21時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年1月31日 9時

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