色々詰め込んだ短編集！文スト

ポートマフィアで『シンデレラ』！3 ページ15

魔女「あっ、言っておくけど12時には魔法解けるから」

シンデレラ「はい。お世話になりました。」

『こうしてシンデレラはお城に向かいました。』

〜場面転換〜

『お城では王子が花嫁を決めると言うことで多くの人が集まっていました。もちろん継母達もいます』

姉1「王子様は誰を選ぶかしら？」

姉２「…選んでくれるといいですわねお姉様！」

王子「僕は花嫁など要らぬ！」

『…どうやら王子は機嫌が悪い様でした』

シンデレラ「はあっはあっ…着いたわ！」

『城の扉が開きシンデレラが姿を現しました』

立原「あれは誰だ？」

広津「何と美しい！」

『人々はシンデレラの美しさに思わず魅入ってしまいました』

賢「あっ！黒蜥蜴の人です！」

国「…よく見ると、この前探偵社を襲撃したやつらか」

…立原道造、まさかの登場。探偵社員はザワつく。

広津は次のナレーションの為に走って戻って行った

『…はぁ、今まで、他の女には…はぁ…目も止めなかった王子が…はぁ、シンデレラの方に…歩み寄りました。』

太「広津さん走って戻ったから息上がってるし」

王子「樋口か。」

シンデレラ「…芥川先輩！」

王子「僕は芥川では無い。王子だ。」

シンデレラ「…」←芥川の神々しさにセリフとんだ

王子「…」←樋口のセリフ待ち

シンデレラ「…あっ！初めまして、王子」

王子「良ければ僕と踊っていただけないだろうか」

シンデレラ「は、はい！喜んで！」

芥川が樋口の手を取る。

パニックを起こす樋口。鼻から血が出て純白のドレスの上部分が赤くなる。

そのままフラフラと頼りない踊りをする樋口。芥川は太宰が見ているからと真面目に役をこなしていた。

シンデレラ「……」

王子「……」

セットの時計が12時になりそうだがシンデレラは気がつかない。

敦「あの…太宰さん…12時になりそうなんですけど…」

ここまでくれば見ている観客が不安になっている。

王子「樋口、時計を見ろ」

王子がシンデレラの耳に口を寄せて囁いた。

シンデレラ「……！！」

ただ頷くことしか出来ないシンデレラ。

静まり返る舞台。観客はドキドキして心の中でシンデレラを、いや、樋口を応援していた。

…一方舞台裏は大騒ぎだった。

立原「どうします？樋口の姐さん役を忘れてますよ！」

森「ドクターストップだ。中也くん代わりに行きなさい！」

中也「俺っすか！？」

広津「誰か、セットの時計の針を遅らせろ！」

棒立ちの樋口を銀が回収し、その隙に中也と入れ替わる。

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