色々詰め込んだ短編集！文スト

探偵社員でかくれんぼ！3章！ ページ6

太宰さんは捕まり、国木田さんが1階の牢屋(という設定の休憩所)に向かおうとする…のはいいのだが

やばい、国木田さん、今私たちがいるこっちの階段使って下に行くつもりだ。

音も立てられない。逃げなければいけないけど動けない！

どうする！？と考えてると


太「待ってくれ！さっき隠れていたところに携帯を忘れたじゃないか！」

国「さっさと取りに行ってこい！…いや、お前が逃げるから俺もついて行かんとな」

えっ？

太宰「心中は、1人では出来ないぃーー、2人ならっ、出来るぅぅ↑」」

向こう側に歩いていく二人。太宰さんがこっそりこっちを向いてウインクした。

だ、太宰さん！私たちを逃がしてくれた？足音が聞こえないように大きな声で歌って？

…なんだよ！いいやつじゃないかよ！

私は会釈をして与謝野先生と階段を駆け上がった。

現在25分経過 残り5名


〜5階〜

与「それで、どこに逃げるんだい？」

『敦くん達と合流しようかと。鏡花ちゃんもいるし、みんなでいた方が逃げる時に錯乱できますし』

与「なるほどねぇ」

先程切ったグループ通話。今度は敦くんだけに通話する

『もしもし？』

敦「もしもし、Aちゃん？どうしたの？」

『さっき太宰さんが捕まってね。今５階にいるの。何処に隠れてるか詳しく教えて貰っていい？』

敦「本屋さんの少年マンガコーナーの所だよ。あと、鏡花ちゃんとは別れてる。あの子は子供向け絵本のコーナーだよ」

『了解。そっち行くね』

私は1度与謝野さんと別れて別々の所へ行くことにした。

与謝野先生は鏡花ちゃん。私は敦くんの所だ。

この階はフロアの半分が巨大な本屋になっている。移動だけでもかなり時間がかかる。ん？あれは…

…げっ！賢治くんじゃないか！

フロアの向こう側、レジのあたりに人影がある。

咄嗟に本が積まれ、テーブルクロスがかけられたテーブルの下に隠れる。

暫くしてまたもの音が聞こえてくる。こっそり覗いた。

あれは…与謝野先生と鏡花ちゃん！すごい勢いで逃げている。
そのまま、階段の方へ行ってしまった。賢治くんがあとから追いかける。

…与謝野先生！頑張ってください！鏡花ちゃん！負けないで！

何はともあれ、このフロアには鬼はいなくなった。私は敦くんのもとに行く。

『敦くんー』

敦「Aちゃん！良かった。」

漸く私達は合流出来た。

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