赤い人と私【レッド】 (ページ9)

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6日目(レッドside) ページ9

「いた」

昨日の女がまたやってきた
あんな目に遭わせたというのに懲りないなと思っていると、話を聞いて欲しいと言ってきた

「あんたに聞くことなんか何もない」

苛立ちに任せ言葉を発するとAは怯んだように見えた
すると

「よーレッド！相変わらず寒ぃな、ここは！凍えそうだぜ…。ぉあ？なんだ先約か？……ん？あんたAか？」
「…え、グリーンさん……？」

このピリピリとした空気を叩き割るような呑気な声もとい幼馴染の声がした
2人は知り合いのようで隠すようなことでもなかったが勝手にグリーンと幼馴染だということをバラされた

そして何故か、僕達3人は洞窟兼僕の家に居た

(………なんで…こうなった…)

その原因となったAを軽く睨みつけているとグリーンに窘められ渋々睨むのをやめた
そこでようやくなぜ僕なのかを聞くことができた
理由はポケモン雑誌の記者をしていると言っていたからその類だろうとタカを括っていた

だが

「けど……けど、私がレッド君に話をして欲しいと思って今ここに居ます。レッド君が何を思っているかなんて目の前にいる私でさえ分かりません。その為に話を聞きに来たんです。世間の人達にも知ってもらえるように…！」

正直驚いた
今まで来た記者たちは誰もただの"レッド"ではなくロケット団を倒した"レッド"に取材に来ていたから
その目に旅立った頃の自分が見えた気がした