赤い人と私【レッド】 (ページ21)

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17日目ページ21

「…っネイティオ！みんな！」

堪えきれなかった涙が頬を伝って落ちた
両目から次々と溢れてくるそれを拭うこともせずにネイティオに抱きつく

「よかった…よかった…！」

長い間触れていなかった体温がこの子達は生きているんだって教えてくれている
そう思うと余計に涙が溢れ、嬉しくなる

「………だ…！」
「え…？」
「まだだ…！」

私は地を這うような声に一気に現実に引き戻された
その声の主、サカキは自身のポケモンを繰り出して

「今度はそんな弱いポケモンじゃなく、私のポケモンが相手だ」
「っ私のポケモンは「待って、A」レッド…？」

弱くなんかないと言おうとした私を遮って前に進み出たレッド
すれ違いざまに私の頭を撫で大丈夫と呟いた

「サカキ、お前の信念は…野望は…3年前のあの日に僕が打ち砕いた、僕の仲間と一緒に…！」

サカキと対峙し叫ぶ

「それでも諦めきれなかったなら僕が、引導を渡してやる！僕と、勝負だ！サカキ！」

普段、無表情なレッドの顔には抑えきれない怒りが現れていた

(なんで、そんなに…)

確かにサカキに対して怒りはある
だがそれにしては過剰反応のように感じた

(私はまだレッドのこと、全然知れていないのかも知れないな…)

「今度こそこれで…終わりにしよう」