検索窓
今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:23,052 hit

目眩 ページ25

*今回グロテスク要素が強いです








ドロドロとした液体が指に触れて気持ち悪い。それでも何とか、胃が空になるまで吐き出すと不意にコンテナの中のモノと自分の吐瀉物が鼻をつんざく。


「うっわ、何これ、」



ヌメヌメと光る液体がかかったソレに目を凝らした。

茶色くなったり、紫に変色した細長いソレ。枝のように折り重なったその一つをじっと見ると、何だか黒い模様が書いてある。隣の平べったいソレは何だ。緩やかなひだに、小さい穴や金属の輪がついている。




全て、人間のパーツだった。




吐くために頭を下げていたが、一気に顔から血の気が引いた。

死体なんかは闘争で見馴れているが、日常生活の中で突如現れるとなると話は違う。重い足を引きずるように少しずつ後ずさる。こめかみを脂汗が伝い、縮んだ心臓が揺さぶられたように身震いをした。



あと一歩でドアに辿り着くのに、足が進まない。腰からも力が抜けていき、喉が締め付けられる。






その時、ガチャリと音がしてドアが開いた。

「大丈夫かー、亮ー」

「水持ってきましたよー」




自分でも信じられない速さで、章ちゃんとマルにしがみつく。


「亮ちゃん何してんのー、そない水欲しかったーん?」

呑気な声を出すマルを思いっきり睨み付けると、眉毛が下がった。



すると章ちゃんが急に精悍な目付きになった。

「亮、何で震えてんの」


水槽から出された魚のように口をパクパクさせながら、今見た光景を伝えようとする。


「っそ、の、


コンテ、ナ、の中っ、に、


に、にんげんっ、が、


はいって、てん、」

無題→←焦がす



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (39 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
79人がお気に入り
設定タグ:関ジャニ∞ , 大倉忠義 , 錦戸亮   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2021年3月2日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。