25 ページ25
·
「裕太っ！！起きてっ」
バサンっと風が立つぐらい
勢いよく布団を捲り上げると、
ものすごく嫌そうな顔をして
もう一度布団の中に潜り込んだこの男。
「今日行こうって言ったの誰？」
「······俺です」
寝起きだけは縮こまっている
裕太の背中は洗面所へと消えていった。
“今度の土曜、服買いに行かない？
結婚式でも着れるやつ”
提案したのは裕太だ。
式を挙げるのは一ヶ月後らしい。
少し早めだけど余裕を持てるよう、
今から準備しとこうなんて言うから
中々やるじゃんなんて思ってたけど。
「·····あれ、寝癖激しいな。
あっ、やべ歯磨き粉無くなってる！！」
とてもじゃないけど
きゅんポイントがあるとは言えない。
「歯磨き粉、予備買ってあるよ」
戸棚から予備で置いてある歯磨き粉を出して
手渡すと、ぱぁぁっと笑顔になって
黙々と歯磨きをしだしたこの彼は、
やっぱり可愛い。
ちゃんと待ってるから、
買い物行けるの楽しみだよ？
·
「何色にしようかな·····、」
「Aは、白い肌が映えるから
黒とか紺にしたら？」
「暗くない？大丈夫？」
「あんま目立たないようにして欲しいし」
「······なんでっ？」
結局、平和にショッピングモールに来れたものの、
買い物中も争い勃発。
目立たないようにって、
確かにそうだし分かってるけど
なぜあなたが言うかね！？
「デコルテはあんまり出ないやつ。
あ、羽織ものは絶対着てね？
腕は出さないで。ねぇ、パンツじゃだめ？
てかさ、Aいつも仕事中のスカート短いよ！
男性社員みんな狙ってるよ？」
「·····え？」
もしやこれは・・・
「束縛ですか？」
「はっ、ちげーし！」
いきなりセクシーすぎる服を持ってきて、
これ着ちゃえばいいじゃん。なんて
私の身体に合わせてくる。
露骨か。
「·····ふふ、私この紺のワンピースにするね。
あと、この羽織ものも。
大丈夫、ずっと裕太と行動するから」
さっき裕太が選んでくれた
紺色の可愛いワンピースと羽織ものをしっかり持って、
顔が真っ赤になっている裕太を置きレジへ向かった。
やっぱり愛おしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1488人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あい(プロフ) - たまことさん» いえいえ！こちらこそ意見をいただけて嬉しいです^ ^私の作品は結構そういうシーンになりそうなところが多いので、なんだか書けそうですね・・・・（笑）この続編が終わって余裕がありそうでしたら、書いてみようと思います。ありがとうございました。 (2018年2月21日 15時) (
レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
たまこと(プロフ) - 無料→× 無理→〇 (2018年2月21日 0時) (レス) id: 0e0e4ba0aa (このIDを非表示/違反報告)
たまこと(プロフ) - コメントありがとうございます！そうだったんですね…！無料言わせてすみません汗 それなのに検討してくださってありがとうございます！更新頑張ってください！ (2018年2月21日 0時) (レス) id: 0e0e4ba0aa (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - たまことさん» コメントありがとうございます。そういう描写はあまり得意ではなくて、避けてきたんですけど・・・・たまことさんのお気持ちを受け止めつつ、挑戦してみようかな？どうなるかは分かりませんが前向きに検討してみます！ありがとうございました^ ^ (2018年2月20日 22時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
たまこと(プロフ) - 更新お疲れ様です！裕太くんとの関係もこれからどうなっていくのか気になります！出来たらなんですが主役ちゃんと裕太くんのpinkストーリーは作ることはできないですか？もしもでいいので考えていただければと思います！更新＆返事待ってます (2018年2月20日 0時) (レス) id: 0e0e4ba0aa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あい
| 作成日時：2018年2月19日 23時
