先輩と後輩。after story.2

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ふいにガタッと立ち上がって
私のほっぺをつんってしてくる。






「今日のAは素直なの？」


「·······ん〜、多分。」


「じゃあ、一個お願い聞いてくれる？」





テーブルを回ってこちらへ来ると、
座っている私の手を引いてソファーへ連れていかれる。



でた、すぐにソファーに連れていく癖。
何かとお願いする時とか
真剣な話をする時とか、
ソファーに連れていくからすぐに分かる。









「お風呂、一緒に入りたい。」


「·····え？」




そんなものなの？って
ぼーっと見つめるけど、
裕太はいい？ねぇ、いい？って
ずっと私の応答を待ってる。







「·········いいよ？それぐらい。」


「やったぁ〜」





小さくその場でガッツポーズをする裕太に
恥ずかしくなって思わず手を押さえる。







「いつも恥ずかしがって
たまにしか入ってくんないじゃん。」


「·····まぁその時はね、
でも今なら大丈夫そう。」


「なんなら俺は、
毎日一緒に入りたいぐらいだけどね。
ほら、カップル特有の倦怠期ってあるじゃん？」


「···うん？」


「あれさ、俺は絶対にならない自信があるんだけど
いつの間にかAが
めんどくさいとかうざがって、キスすらさせて
もらえなくなるんじゃないかって思うと怖いじゃん。
だから、毎日でもお風呂に入って当たり前にしたいの。」







悩んでいることが可愛すぎて、
思わず微笑んでしまった私に
裕太はどんどん顔が曇っていく。

“····真剣な話なのに”って。




ごめんね、でも




裕太が寂しくなったら
すぐに抱きしめてあげたいし、

A、好きだよ。ってまた言ってくれるなら
何度でもキスに答える。

もし裕太が不安になっちゃうなら
すぐにでも“大好きだよ”って伝えたいし、






私だって、まだまだ
裕太としたいことたくさんある。





恥ずかしがるんじゃなくて、
今は愛情を伝え合うことの方が
よっぽど大切だなって思うから。





「よし、毎日お風呂·····一緒に入ろう？」


「うっしゃあっ！」



今夜も、また
足を絡めて温めあって、
二人でひとつのベッドに入りたい。

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