15 ページ15
·
「······私です」
インターフォンの前、
軽く頭を下げると何とも言わずに
こちらへ向かう足音が聞こえた。
「どーした」
「····携帯忘れました」
「ん、」
笑わずに私を見つめる顔が逆に怖い。
・・・パチンっ
「·····っ！？」
「ばーか。その忘れ癖とっとと直せ」
少し悪態をつくように私にデコピンをすれば、
いつの間にかリビングに戻ろうとする宏光を
咄嗟に追いかけた。
「あった、これだろ？」
ぶらぶらって私の携帯を揺らしながら
こっちこっちって。
「······あっ、それっ」
私の携帯を握るその右手から
奪い返そうとした時、
·
「······え？」
さらっと交わされて、
宏光の右手を見ればまだ私の携帯が。
「······あの、
「藤ヶ谷待ってんの？」
「え？」
「もしかして、下で藤ヶ谷待ってんの？」
「····あ、うん」
「あっそ、はい。
もうぜってー戻ってくんなよ」
「······は？」
乱暴に携帯を渡せば、
“鍵しなくていいから”って
宏光は消えてしまった。
「····玄関まで来てくれてもよくない？」
返事もないままで、
こんなことでも寂しくなってしまう自分が
ものすごく悔しいし憎い。
「······失礼しました」
一人で呟いて玄関を出た後、
太輔の元に向かう時に嫌でも気付いた。
私は、まだ宏光のことが好きならしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1446人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あゆ(プロフ) - すごくよかったです！！先輩と後輩のパスワード教えていただくことってできますか？ (2019年10月16日 14時) (
レス) id: 4e0821302c (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - たちょんさん» はじめまして！いつも楽しみにしていただけているなんて、とても光栄です(*´∇｀*)それなのに更新頻度が滞ってしまい申し訳ないです(´；ω；｀)これからも北山さん、頑張りますので（作者はこじらせるつもりですが笑）最後まで温かく見守っていただけると嬉しいです^^ (2018年9月24日 18時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
しょーみつしょ。(プロフ) - あいさん» いえいえ(^^) 本日中に移行されるんですね！ 楽しみすぎてニヤけます笑 (( そうなんですよ、ひっそり書いてました笑 タイミングよく見つけて頂いたなんて光栄です笑 これからもよろしくお願いします(*´∀｀) (2018年9月24日 17時) (レス) id: f9dd1382d4 (このIDを非表示/違反報告)
たちょん(プロフ) - あいさん、はじめまして！陰ながらいつも読ませていただいておりました！私、このお話大好きで！いつも更新されていないか確認するほどで！！北山さん素直になって！！と思いながら応援しております^^笑 これからも楽しみにしているので、無理なく頑張って下さい！！ (2018年9月24日 17時) (レス) id: 79ef55ee6d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - しょーみつしょ。さん» ・・・っていうか！先程見つけたんですが、しょーみつしょ。さんお話書かれてますよねっ？タイミングよく見つけてしまいました（笑）なんだか知ってる名前だなぁとは思ってたんですけど・・・(*´∇｀*)笑。またそちらにもおじゃまさせていただきますね！ (2018年9月24日 16時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あい
| 作成日時：2017年9月9日 10時
