ターバンの真実と苦しみとそれと… ページ28
『…クィリナス…？』
「…あぁ、A。どうして、君が来てしまうんだい？
残念で仕方が無いよ。
君なら、面倒事は放っておくと思っていたのに。」
おどおどした彼は居ない。饒舌で、かといって
嬉しげではなく、憂鬱で感情の籠っていないような、そんな彼。
知らない。私は、こんなクィリナス、知らない。
『…貴方が、貴方が、ハグリットに、
ドラゴンの卵を渡したの？
貴方が、トロールをこの城にいれたの？
嘘よねぇ？クィリナス？』
ぎゅっと手を握る。
嘘だと信じていた。
あの温もりは嘘だと言うのか？
あの満面の笑みは、作り物だったと言うのだろうか？
「…あぁ、そうだよA。あの笑顔に、
あの笑顔に……意味なんか、
あるわけないじゃないか。」
“ハリー・ポッターを使え。早くしろ、クィリナス„
どこからか唸るような低い声が聞こえた。
「あぁ、すみません、我が君。
ハリー・ポッター。来い。この鏡の前に立て」
『…は、ハリー、いか、行かないで…』((ｸﾞｲｯ
「…大丈夫。安心して。」
ゆっくり、ゆっくりとクリィナスの元へ歩いていく。
「…さぁ、言うんだ。ハリー・ポッター。
何が見える？」
「…だ、ダンブルドア先生と握手している所が見える。」
嘘だ。みぞの鏡は自分が望む絶対に叶えられないことを映し出す。
「嘘を吐くなｯ、正直に言え!!!」
「…ｯｯ」
思わず、走り出した。
ハリーの背後に立つクィリナスに飛び付き、
バランスを崩した彼と共に倒れた。
衝撃でターバンがハラリと落ちる。
『……！？』
声にならない悲鳴をあげて、飛び退いた。
顔が、ある。
彼の後頭部に、もうひとつ、顔がある。
「…お前が、純血、マグレッツ家の娘か」
後頭部が、喋る。
答えないでいると、興味が失せたように話題は移った。
「…クィリナス、早く、するんだ。」
「はい、我が君。」
刹那、彼は私の脇を通り過ぎてハリーに迫った。
気づいたときには遅くて、ハリーを襲うべく、手を伸ばした。
「…あああぁ！？」
突如、悲鳴があがる。見ると、クィリナスの手のひらが赤く爛れているではないか。
「何をしている、早く、早くしろ！」
後ろの顔が怒号を飛ばす。
「わ、我が君、さ、触れませんｯ、奴に触れませんｯｯ!!!」
「早く、早くしろ!!」
……悲鳴と、怒号とが交じる。
震える手で杖を取り出す。
杖先を向けて、
−セルシロヴィロンクス
部屋が純白の閃光で、満たされた。
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リリ - スネイプ教授大好きです！私の夢小説もあれなら読んでいただけたら嬉しいです！ (2019年7月31日 13時) (
レス) id: 551b9207bf (このIDを非表示/違反報告)
はるがみ(プロフ) - 悪魔の罠の弱点は光だったと思います〜 (2018年11月25日 21時) (レス) id: d88723603a (このIDを非表示/違反報告)
ひいらぎ - 超小型コンミスさん» コメントありがとうございます！ですよねぇ、かっこいいですもん！ホグワーツあったらなぁって思います(笑) (2018年2月25日 9時) (レス) id: 246d2e56cc (このIDを非表示/違反報告)
超小型コンミス - 私もスネイプ先生 好きです(｡･ω･｡) ホグワーツ行きたい！ (2018年2月24日 18時) (レス) id: d785573a06 (このIDを非表示/違反報告)
ひいらぎ - クラp教授様、へ！？本当ですか！？申し訳ありません……！修正いたします！ご指摘ありがとうございました！！ (2018年1月25日 16時) (レス) id: 246d2e56cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひいらぎ | 作成日時：2017年11月21日 21時
