keep going (ページ21)

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21 高地side ページ21

俺は、ずっとSixTONESの最年長。
デビューと同時にリーダーになった。
でも、リーダーっぽいことも最年長っぽいこともしてこなくて、全部しっかりした弟たちに任せてきた。

年齢も近いこともあり俺が1番大我に、言いやすい。そんな気がした。
こんな時しか最年長っぽいこと出来ないから。
嫌われ役なら俺がするから。
樹の震えてる手を握りしめて、
根拠の無い「大丈夫」を樹に言った。

多分これは樹に言ったんじゃない。自分自身に言い聞かせたんだ。

大我の部屋に入るとさっきよりは落ち着いたようで、酸素マスクから鼻カニューレに変わっていた。

京「おかえり」

そう俺らを見つめながら言う大我は今にも消えそうで引っ込んだ涙が、また溢れ出てきそうになった。

俺が泣いてちゃダメだ。太ももを抓って、

『っ、ただいま。調子はどう？』

京「さっきは焦ったけど、ま、普通だね」

「ねえ大我、話があるんだけど」

京「なに？」

「大我が眠ってるあいだに検査してもらったのね」

京「…うん」

「ガンがね、またいるんだって…」

京「…」

沈黙が続く。
ぽろぽろと大我の目から涙が溢れ出ている

後ろにいたジェシーは泣き崩れそうな樹を連れて病室を出ていった。

悔しい。悲しい。虚しい。怖い。全部の負の感情が俺を支配した。

大我は両手で顔を覆っている

京「…もう治んねぇの？」

「…遅らせることなら出来るって…」

京「高地、ねえ、俺そんな悪いことした…？」

溢れ出る大我の涙はとまらない
助けてというように俺を見つめてくる

「っ、大我」

京「なんで、俺なの？俺じゃなきゃダメなの？
ミュージカルだって、認められようと頑張った。
父ちゃんのおかげで仕事入ってるって思われたくなくて死ぬほど頑張ったのに、なんで俺なの？
もっと、もっと悪いことしてる人とかいるじゃん」

北斗でさえ後ろを向きながらこめかみを抑えて泣いていた。

京「………もぅ、っ……でてけよ……っ」

弱々しく呟く大我、
顔は見えないけどかなり息が荒くなっている。

北「…京本っ」

北斗が大我に近寄ろうとすると跳ねられた手

京「…でてけって！ｯﾊｧｯ､ﾊｧﾊｧ
もう、くるな、、、ハァッ、、ｹﾎｯンン"｣

過呼吸を起こした大我は先生に支えられながら空気を探すように、でも俺らを睨みつけるように

出ていけ。そう俺らに言った