太陽の沈みかけたこの世界で【オリジナル】 (ページ13)

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未だ気付いていない2人に、声をかける。

『あはー。面白そうだな。』

珠音「来宮さん！？」

玲央奈「なんでここがわかったの？」

2人は驚きに目を見開いている。

なんで分かったか？

追ってきたからに決まってるだろ。
少し考えればわかるだろう？

自撮り2......
わかってはいたがお前、バカなんだな。

『......その復讐、手伝ってやるよ。』

本当は違う。利用するんだけど。

｢「え？」｣

ますます驚いている。なんか、デメキンみたいだぞ、目を見開きすぎて。

『暇だし、面白そうだしな。』

相っ変わらず無表情で2人にそう言うと、自撮り2が「...ありがとう！」と満面の笑みになる。

......気味悪いぞ、気持ち悪いぞ、自撮り2。

転校生1の方は......驚きすぎたのか？
顔が真っ赤になったり真っ青になったり...
しまいには混ざって紫色になってるぞ。
大丈夫なのか？

玲央奈「瑞希くんの分まで頑張ろう！」

自撮り2が言う。

せいぜい頑張れば？2人で。

私は貴女たちを利用するだけだし。

ナカマ？トモダチ？違う。道具、人形だ。

お前達は、私の"ふくしゅう"のための道具にすぎない。

誰かの為？そんなのただの綺麗事。

まあ、表面上では協力するけどね？

ただの道具だから。

思い上がるなよ？

『お、ねぇ＿＿＿＿ちゃ...ん...』

！？耳鳴り、か？今、あの子の声が聞こえた気が......。

気のせい、だよな。あの子はもうここにはいない。

『ごめん......本当にごめんな。』

誰にも聞こえないほど小さな声で、私は空に向かって呟いた。

それに応えるかのように、突き抜けるような蒼い空が薄く微笑んだ。