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「え…」

「誰だお前。俺のAさんに触れるな!!」




動揺している私を他所に、声を大にして叫ぶ彼。だけど、私はそんな事が気にならない程驚いていた。嘘、何で___




「潔世一!?」




反射的に、そう叫んでいた。彼は気にせず潔に牽制していたが、当の潔は文字通り目を丸くして私の事を見つめている。
何その表情可愛過ぎて無理。もうここで私の生涯終えそうなレベル。


私と潔のただならぬ様子に違和感を覚えたのか、彼も動きを止めて私達を交互に凝視した。




「お前もしかして…」




かと思えば、いきなり震えながら口を開く彼。潔も私も、肩をびくりと揺らした。ヤバ、変に勘違いされたら潔に迷惑がかかっちゃう…。三推しまではいるけど、箱推しでもあるからそれは困る。……いや別に推しの困り顔を間近で拝みたいだなんて思ってないからね。キリストに誓って。




「Aさんの彼氏なのか!?」

「え?」

「はい?」




突然の事で状況が整理できない。それは隣にいる潔も同じみたいで。
ブルーロックで暴言を吐いているとは思えない程、純粋無垢な表情をしていた。まんがなら「きょとん」というふわふわした文字が周りに浮いてそう。好き。


そうこうしている間にも、彼は一人で勝手に話を進め、最終的には「私と潔は付き合っている」という結論に至っていた。




「どこの誰だか知らねぇけど、Aさんの事絶対幸せにしろよ!」

「あ、いや俺は…」




さっきまで、彼に対して私を守るような立場にいたのに、そうとは思えない程潔は縮こまっている。かわい過ぎて真面目に死にそう。もしかしてもう既に死んでる?ここって天国?




「じゃあ、ありがとうございました!Aさん!!」

「あー、うん。こっちこそありがと」




ツッコミをするべきところは腐る程あるんだけど、色々と面倒だから私は何も訂正せずに彼を見送った。時には知らない方が良い事もあるよね。私は間違ってないはず。そう自分を無理に納得させる。


その後はどうして良いか分からず、潔を横目で数秒おきに見るという気まずい時間が流れる。それが何回か続いた頃、この季節に関わらず潤った潔の唇が動いた。

・→←10-容姿端麗が故に



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Edisa(プロフ) - 続き見たいです! (4月8日 0時) (レス) @page24 id: 7c18e46756 (このIDを非表示/違反報告)
NONAME(プロフ) - ヤンデレ凛ちゃん最高過ぎる!!更新楽しみに待ってます! (12月5日 20時) (レス) @page23 id: 2ae7d2d5c3 (このIDを非表示/違反報告)
まったり団子 - ヤンデレ!いい!私もヤンデレ系書こうと思ってるので参考にさせてもらえると嬉しいです! (12月1日 20時) (レス) id: f793216af5 (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます(●︎´▽︎`●︎) (7月19日 13時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
マシュ(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです!!大好きな作品なのでずっと待ってます!!無理しない程度に頑張って下さい! (4月23日 21時) (レス) id: 94c7c88031 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りよ | 作成日時:2023年3月27日 16時

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