平穏な。 ページ11
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いつも通りの学校の帰り道、帰りのHRが終わった途端に駆け出して、家を走り過ぎて急いで公園へ向かう。
分厚く重ね着された服は動き辛くて仕方ない。
吐く息が白くなるような季節。
「〜！とむらっ！」
馴染みの場所にいた彼の姿に感じていた寒ささえ消え去った。
「おい、そこ凍ってるから滑るぞ。」
「だいじょうぶ！っと、うわ！？」
「だから言っただろうが‥」
赤くなったおでこを気にせずに急いで立ち上がり、ちょっと滑りながらも死柄木さんの元へと駆け寄った。
「A‥お前折角マシな顔してんだから、少しは顔に怪我しないように配慮しろよ。」
「んんん‥まぁ、とむらが褒めてくれるから、ちょっと気をつける。」
「弔さんな。敬称つけろよ小学生。」
寒かった〜！と赤くなった手を擦っていれば死柄木さんが持っていた自販機のココアを差し出してくれた。天使か。
冷えた体に甘くて暖かいココアが染み渡る。
「‥あ？お前、ピンはどうした。」
はぁあ〜〜と和んでいればこっちを見ていた死柄木さんが不意に言葉を吐いた
その言葉にバッと左耳の上あたりを手で叩いた。
「！！？あれ！無い！どっかで落っことしたかも！」
どこにやったっけ！と慌てふためく俺を見て呆れたように溜息をついた。
「もう一回、同じの作ればいいだろ。」
「そうじゃないの！形とか覚えてるけど、少しでも違うところがあったらヤダ！それにあのピン、おれが個性の効果が切れる前に上書きして、あの日からずっと使ってるやつなんだから！」
「はいはい、そんな小学生に朗報。お前がコケた所見てみ。」
「え‥あ！」
キラリと光るアクアマリンは相変わらずあの日と違わぬ輝きを放っている。
白雪の上に落ちたそれは有り難い事に傷も汚れも付いていなかった。
ホッとして髪につける俺を、遠くの方でニヤニヤ笑ってる死柄木さんは、相変わらず楽しそうだ。
肌寒くて仕方ない、
だけど家より暖かだった。
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ジル(プロフ) - 紅葉さん» 訂正コメほんっとうにありがとうございます！！助かりました（ ; ; ） (2019年2月6日 11時) (
レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
ジル(プロフ) - 満さん» 感が鋭い‥続編で出しましたが、ボルツです！皆さんとても宝石にお詳しい‥！ (2019年2月6日 11時) (レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
ジル(プロフ) - 童話さん» コメありがとうございます！この個性だとバンバン悪用できそうですもんね笑 使い方によって良いものにも悪いものにもなる設定が大好きなんです‥ (2019年2月6日 11時) (レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
ジル(プロフ) - カステラさん» 宝石の国は見たことがないのですが私も今凄く気になってます‥轟くんいいですよね、天然っぽいところがまた‥！ (2019年2月6日 11時) (レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
ジル(プロフ) - 加藤さん» 誕生石は月別と日別があるようです！私もこれを書き始めて勉強したのですが、自分の誕生石とか調べるの楽しいですよ！ (2019年2月6日 10時) (レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジル | 作成日時：2018年12月3日 23時
