やばい人種 ページ5
納豆男がやってきた日から数日。
出張カウンセリングを終え、施設へと戻る帰り道。
毎度面倒な客を診るときには、体力と気力の消耗が
激しいのだ。ストレスが溜まると、誰振り構わず
八つ当たりたい時があるのはわかるけれど、
私に当たらなくてもいいじゃないか。
私は、話を聞きに行ったんであって、
物を投げつけられるために行ったんじゃない。
文句と疲労とともに、リモコンが見事に
ヒットした私の頬が、ヒリヒリと小さく痛む。
「いってぇ・・マジ許さんあのヒステリー野郎」
私だって、仕事が終われば人間。もちろん怒るし。
お客様が神様だ、なんて、そんなの時と場合による
これ下手したら腫れるんじゃないかな。
とりあえず、施設に帰ったら冷やさないと。
憂鬱な気持ちを引きずりながら、トボトボ道を行く
「ーーー喧嘩でもしたのかよ」
「・・ハイ？」
思わず足を止める。後ろから投げかけられた声に
振り返れば、男が1人、「よお」と。
街中で、突然声をかけられる。
その理由として考えられるのは、
知り合いであるか、ナンパ、職質、勧誘。
そういうものが挙げられる。ーーどうにも、
こちらに対して親しげな感じで。・・ていうか、
その死んだ目と締まりのない顔には、
なんだかひどく見覚えがあって_____、
「・・・納豆男！」
「変な呼び方すんじゃねェ」
そうだ。こいつは先日、相談室を荒らしていった
張本人ではないか。私のここ最近の不運の流れを
作った憎らしき相手だ。
「あんた、あん時のヤブだよな」
「ヤブじゃねェよ！」
このやり取り何度目ですか。
ほんと、シャレになんないから。
どこに顔見知りがいるかわかんないんだから。
「・・はー、悪いけど、私疲れてるんだよね」
「で？何で殴られたの」
「・・・あの、話聞いてる？」
どう考えても、深入りすべきじゃない。
今すぐ話を断ち切って逃げるべきだ。
本能が告げてる。こいつはやばい人種。
「そちらさんこそ、こんな時間からプラップラ
何してんのさ。リーマンはまだ定時じゃないよ」
「俺がリーマンに見えんのかお前」
「見えるわけねェじゃん！嫌味だよわかれよ！」
「お前さぁ、人の心を専門にしてるくせに
人様に対しての発言が失礼じゃね？」
「私が丁寧に接するのは善良なお客様だけ」
「診察室に入った時に見せてくれたニコニコは
一欠片もねーな」
いやだから・・・、何なのこいつは！！！
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シュシュ☆☆(プロフ) - 白桜姫さん» 更新が遅くなって申し訳ありません…！読んでくださり、ありがとうございます！時間を見つけてチマチマとですが、更新していきますので、よろしくお願い致します！ (2019年1月20日 12時) (
レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 時雨さん» ありがとうございます！連続更新が難しい中、こうして足を運んでいただけて嬉しいです！最後まで、しっかりたどり着きたいと思います！ (2019年1月20日 12時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - なっかさん» ありがとうございます！こんな亀更新にお付きあいいただき、感無量でございます…！やはり、頭撫で撫では女のツボですよね！！ (2019年1月20日 12時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 久しぶりの更新嬉しかったです！次の再新も楽しみにしてます^ ^ (2018年12月29日 1時) (レス) id: a386c69c5e (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - シュシュ様の作品はどれもギャグ要素と恋愛要素の緩急が素晴らしくて読んでいて飽きません。無理なさらずにシュシュ様のペースで更新頑張ってください！ (2018年10月31日 0時) (レス) id: a393c4fa96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ☆☆
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年9月23日 12時
