【銀魂】可もなく不可もなく

ピリオド付け足し作業 ページ26

私の平凡さに対しての結論としては、次の通りである。






「ーーーまあ、あれだ。隣に恐ろしいほど緊張してる奴がいたらこっちは何となく冷静になれるだろ？
あれと同じ原理だよ。兄貴が患ってたから
お前は普通なんだって」

「そんなテキトーな・・、」




カレーを平らげ、満足そうなその人は、早いところ
この話にピリオドを付け足してしまいたいらしかった。つまり面倒臭くなったのではなかろうか。






「・・どうすれば、いいですかね？」

「オイオイまだ悩んでんのか」
「掘り返したのは銀さんですよね」



永遠に私を平凡いじりしてくるのだから、
気にしてしまうのは仕方ないじゃないか。
私だって、「わー面白い」とか言われたい。
友達に囲まれてギャグトークの一つやってみたい




「さすがに、バカにされるほどのド平均からは
抜け出したいんです。せめて平均になりたい」

「平均台渡っとけよ」
「あの、テキトーすぎませんかさっきから」




確かに、もう20歳をすぎて自分のキャラ付けで
悩むなんてイタイ。イタすぎる。


でも、逆に考えたらまだ20歳前半。

もっとも脂が乗る時期だ。フィーバータイムだ。
こんな時にこれまでと同じように平々凡々と
時のままに流れていくつもりなのか。ーー否。
そんなことは許されない。

そんな考えに拳を握りしめた私に、銀さんは、
大きな大きなため息。





「お前なぁ、・・いいか？人ってのはそんなに簡単に変われねーよ？男が股間にぶらさがってる棒を
ちょん切ったって、すぐにはるな愛になれるか？
なれねーだろ。ありゃ相当な努力が必要なんだよ」

「話が逸れてませんか？」

「お前が平凡脱却のためにもう一回勉強して秀才に
なっても、運動頑張ってオリンピックにでても、
はるな愛にはなれねェんだ」

「いや、はるな愛は目指してないです」



秀才やオリンピック選手になれれば
それはもう平凡脱却どころじゃないでしょう。




「つまり、一旦生まれ変われ」
「かなり極限のこと言ってますけど」




何だ銀さん、さっき散々寝たのに
もしや眠気で頭が回ってないのか。

諦めを抱きつつ、私も最後の一口をかきこんだ。

平凡非凡→←突然変異

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す