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思い出に。 ページ33

「ーーひどい女だ、私は」




自分勝手にキスをして、困らせて。
"ごめんね"と、あの人にそんな言葉を投げるなんて

受け止めた彼は、一瞬目を見開いた後、
苦悶するように眉を寄せていた。








半分以上中身の残った酒瓶を抱いて、

・・さっきまで彼が持っていたお猪口が寂しげに
転がっているのを、目の端でとらえた。







(ーーー会えないかもしれない)



もうここへは来ないかもしれない。
お兄さんは優しいから、きっともう来ない。



鼻の奥がツンと痛くなった。
そんなことはわかっていたじゃないか。

このままの距離を保って会い続けるより
一つのキスを選んだのは他でもない、私なのだ。




暖かくて、優しくて、遠慮がちで。
受け身の彼は、少しカサついた唇で
黙って私を受け入れた。・・それでいい。

どうせ叶わぬ恋ならば、せめてもの思い出に。






(ーーどうせ、叶わないなら)




一生会えなくても。

その綺麗な思い出だけをのせて、
私は生きていける。





漫画のように、魔界と人間界。天界と地上。
・・そんなぶっ飛んだ世界の違いなら、私だって
諦めていた。でも、ーー少し歩けば表の世界。
彼がいる世界。手を伸ばせば届く距離。

簡単に諦めろってのは、ちと酷じゃないか。





優しい彼は、たった一つのあのキスで、
随分悩むかもしれない。それをわかって口づけた私はやっぱり、悪魔なのかもしれない。

不便→←優しい男



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設定タグ:銀魂 , 土方十四郎   
作品ジャンル:アニメ
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シュシュ☆☆(プロフ) - ややさん» ありがとうございます!嬉しいですっ!!読んでくださり、感激でいっぱいでございます!がんばります! (2018年2月1日 20時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
やや(プロフ) - 凄くいい話ですね尊敬しましたこれからも更新頑張って下さいね!!! (2018年2月1日 19時) (レス) id: 551e634984 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ピピコさん» ありがとうございます!土方さんは、実は優しいんじゃないかな?というのが私の妄想です笑。きっとピンチに助けに来てくれるはずです!あと少し、お付き合いいただけると嬉しいです! (2018年1月14日 10時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 愛音さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!ちょっと土方さんがヘタレになってしまいましたが…最後はきっとビシッと決めてくれるはず…です!頑張ります! (2018年1月14日 10時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!何とか一巻完結ということで、どうなるのやら私もわかりませんが、頑張って収めたいと思います!どうぞ楽しんでいただけると光栄です! (2018年1月14日 10時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月4日 1時

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