故に私は君が嫌いだ！【文豪ストレイドッグス】

予感的中 ページ22

「…此処等辺かな」



…また、倉庫？




「先ずは此訊いて！」



ザーザーと雑音に混じり、何か声が聞こえる。




此は…先刻の依頼人の声…？




「…失礼…すが、…させて…きました」



途切れ途切れにしか訊こえないが、依頼人が依頼以外の事をしている、其れは理解できる。




『…太宰殿、此は…』




「嗚呼。彼女は樋口一葉。異能犯罪組織、ポートマフィアの一員だね。」



ポートマフィア。



宛もなく彷徨っていた時期に其の名は幾度も耳にした。




ヨコハマに居る間は、何があっても絶対に出逢いたくない相手だとか。




途端、先程の機械から耳障りな音が鳴る。




　 ﾊﾟｧﾝｯ!
　



…此は、




『…発砲音？』





谷崎兄妹と敦くんが危ない。


　

『…太宰殿！助けに行かないと…』






「まｧ一寸待ってよAちゃん。もう直ぐだから。」




『何がもう直ぐですか！相手は拳銃を所持しているんですよ！三人は生身の人間です！勝てる訳が…』








「心配ない。Aちゃん。私たちは腐っても武装探偵社員だ。ポートマフィアと敵対しているのは昔からだよ。社長とあっちの首領が仲が悪くてねぇ…」








「…まｧ、もう直ぐ助けに入るさ。」

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