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ぐしぐし女々しくも泣いてしまい、駅前の公園ベンチに座り込んで。
ハンカチを握りしめてみてもどんどん涙が染みていって濡れるばかり。
……泣くな。泣く資格なんて私にはない。
泣いちゃだめ。こんな顔で家に帰ったらお父さんとお母さんに心配をかけてしまう。
このハンカチは可愛い刺繍が入っていて
お母さんとだいぶ前に一緒に手作りしたお気に入りだった。
小さく隅に私の名前が入っていてそれが何故か今は酷く子供っぽく思えて消してしまいたいと思ってしまう。
……似合わない子。
あの言葉は正直で素直で本当にそのままの意味だと思った。
誰がどう見ても
私はジョングク君と並ぶには不釣り合いでちぐはぐ。
真面目で地味で大人しくて性格だって内向的。
おしゃれで笑顔が可愛くて……全部格好いい彼と並ぶには私、ふさわしくない。
綺麗で美人な女の子。
私には想像も出来ない大人な関係なんだ、と二人が並んだそれを見た瞬間に分かった。
でも私は一体何に傷ついていて何で泣いているのかも分からない。
きっと最近は客観的に見る自分に自信が持てなくて
それを気にしていただけに、見せつけられたような気がして……少し悲しいだけ。
ぽろりとまた涙が溢れ、頬を伝い滑り落ちて。
お気に入りだったはずのハンカチを握ったまま
流れるそれを無視して俯いて。
｢……泣いてるの？……大丈夫？｣
そんな私に声をかけた知らない男性。
どこか低音のそれにゆっくり顔を上げれば
その人はベンチに座る私の正面にしゃがみ込んでにこっと微笑んだ。
｢……すみませ、大丈夫ですっ……｣
｢……ハンカチ持ってるのに使わないの？｣
｢…………！…………ぐすっ……これはっ、｣
｢……可愛いハンカチだね。ほら、貸して？泣かないの。｣
しゃがみ込んで私と同じ目線になった目の前の男性。
派手な見た目は私とはたぶん相容れないぐらいなのに金髪でもその全部は負けてなくて……似合っていて。
低音の声は外見に比べて随分おっとりしていて、そんな彼はにっこり笑って私の持つハンカチを奪い、そっと頬に当てたんだ。
｢……だっ、大丈夫ですっ……本当にっ｣
｢……眼鏡がジャマでちゃんと拭けない。取ってもいい？｣
｢……結構ですっ！…………あっ……｣
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おけ(プロフ) - 初めてコメントします！すごく引き込まれる話で一気に読んじゃいました!主人公の控えめな感じがすごくかわいいです! (2022年2月2日 1時) (
レス) @page50 id: a8986157d1 (このIDを非表示/違反報告)
anya(プロフ) - 初めてコメントです！！門限やぶり…私の一番大好きな曲でまさかあの曲が元とは知らずに題名に惹かれ読み始めましたが、最初の一文読んだ時に鳥肌立って！一気見です！凄く良かったです…そうそう、こういう曲だよと一人でﾆﾔﾆﾔしながら読みました。最高な時間でした (2021年12月1日 21時) (レス) @page50 id: 459e0f1979 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - みきさん» 返信遅れてしまいすみません！コメント本当に嬉しいですありがとうございます(*^^*)二人の恋の続き……絶対可愛いと思います私も妄想が止まりません(笑)きっとお互いに嫉妬して一波乱くらい展開ありそうです…たまんないですえへへ(*^^*)読んでくれてありがとうです！ (2019年10月3日 22時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 可愛い2人に終始癒されました。これからもヒロインちゃんはグクに嫉妬することがあるんでしょうけど、きっとグクはその何倍も嫉妬しそうｗまた2人の番外編があったら読んでみたいです！完結お疲れ様でした！ (2019年9月30日 23時) (レス) id: cd9810eca3 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - じゅりさん» 読んでくれてありがとうございます！好きすぎて思わず突発的に書いてしまいましたがそう言って頂き本当に感謝です！次回も機会があればぜひ遊びに来てください(*^^*)本当にありがとうございました！ (2019年9月29日 17時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱーふん
| 作成日時：2019年9月15日 21時
