俺とヒミツの恋、しよ？ deep night ver. 2

war　of　hormone　16 ページ16

私の職場であるこの保健室は真っ白なものが多いのに空気が淀んでて。朝から何回溜め息をついただろう。




仕事に集中したいのに、それが出来なくて日課の入力しなきゃいけないそれも気がつけばタイピングの手が止まってしまって。
その理由は自分でもわかってる。





考えてしまうのはアイツ…………キム テヒョンの事だ。






空気を淀ませてるのは間違いなく私自身。
こんなんじゃだめだ、なんて気持ちを入れ替えるために窓を開ければふわっと白いカーテンが揺れてどこかのクラスで体育なのか校庭からは賑やかな声が聞こえる。






何となく眺めていれば女の子の黄色い声が響きその中ではサッカーをしている男の子。
ふふ、楽しそう。青春だなぁ、なんてよく見れば悩みの種である人物が随分と活躍し、目立っていて弾けるその笑顔は可愛らしさがあって。







高校生らしいその姿は微笑ましいはずなのに。
派手だ不良だヤンキーだなんだって噂があろうが年相応の青年で。






胸がちくんと痛む理由が……私は知りたい。







私は養護教諭でヤツは生徒。
それだけの関係なのに何でこんなに頭の中で考えてしまうの。






私の取り繕ったヒミツがバレてそれを理由にちょっかいを出されてからかわれるようになった。
何故か抱きしめられ、何故かキスをされた。







そんで私は今、悩んでる。
…………って少女漫画かよ。まるで恋する乙女かよ。






待て待て待て。
いくら恋愛経験がないに等しいとはいえ相手は高校生。
目を覚ませ……自分。





大体っ……キム テヒョンには学園のマドンナがいるじゃないかっ。この場所で！あのベッドで乳繰り合ってたじゃないかっ！








……あぁ、もうやだ。さっきからこの謎のルーティンばかり。
何がいやだって……考える度に顔が熱くなって胸がぎゅっとするこの息が詰まりそうになる感じがいや！






私はさ、本当に恋愛経験がないに等しいの。
だからあなたの気まぐれなのかからかいなのかアソビなのか知らんけど、そうやって抱きしめられたりキスをされたらさ……どうしても意識してしまうんだよ。







お願いだから私なんか放っておいて、構わないで。
……高校生は高校生らしく青春しやがれ。









　

いきなり放課後現れていきなり優しく抱きしめたりしないで。









　









　


　


　






　
TH｢……センセー……好き。大好き。｣









　
……なんで、そんな事いうの。









　
　

　

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