俺とヒミツの恋、しよ？ 2

danger　10 ページ29

分からない。
自分が分からない……それに、変。





まただ……また勝手に心臓がぎゅーってなって苦しくなる。
食欲もあまりないし何でもないのに泣きそうになるし、それなのに学校へは毎日行きたいと思うし妙に女の子らしくなりたい、みたいな向上心のような変なやる気があったり。





最近、本当に自分がわからない。






でも私がおかしいのはきっとあの日からなんだっていうのは分かってて。
幼なじみのジミナにバカみたいなお願いをした、おかしな関係が始まった事がきっかけなんだって分かってて。






昔は仲良しで、優しいジミナはいつもニコニコ。
可愛い笑顔でほんの少し高い声でぷにぷにしてて。






まるで、兄妹みたいで同性みたいで昔はいつも一緒だったしなんでも相談できて沢山笑い合って楽しくて。ジミナのとなりにいるのは凄く安心した。







きっかけはなんだったかな。







いつからか話す事も減って、お互いに寄り付かなくなって私の隣は女の子になってそれがあたり前になって。







いくら幼なじみだからって、面と向かって話すことすら久しぶりなのに連絡もせずにいきなり部屋に押し掛けた挙げ句、む、胸を大きくして、なんて非常識にも程がある。






どこまでも優しいジミンちゃん。
泣いてしまえば私の無理なお願いすら受け入れてくれた。






あったかい掌なんかは昔繋いだ時に感じた温度と変わらなくて、優しく声をかけたり心配そうにしてくれたのも変わらないのに。






……ヤバイ。少し思い出すだけで顔から火が出そう。心臓だってどくんってなってぎゅってなってそんで、また泣き出したくなる。






小さな私の胸をそっと触るジミンちゃん。
初めて誰かに触れられて、緊張してカラダが跳ねて。





恥ずかしくて、感覚が変でカラダがびくってなって。
その度に優しく頭を撫でてくれて大丈夫？って心配してくれて。









……Aは…Aだよ。








　
優しいのに、どこか艶っぽい色っぽい声。
昔の印象と遥かに違う硬いカラダ、広い胸。
泣いてしまえば頬を撫でてちゅ、と唇で掬って啄んで。







……なんであんな事言ったの、なんでごめんって言ったのなんで……私にキス、したの。







幼なじみには言いたいことや聞きたいこと、沢山あるのに。
私の知ってるジミンちゃんとは違ったあの数日間は恥ずかしさと緊張と刺激いっぱいで自分じゃないみたいだった。








……最近私はジミナばっかりだ。


　








　

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