俺とヒミツの恋、しよ？

just　one　day　3 ページ28

学校に着いたのにもう既に帰りたい、なんて思う私はきっとだめな生徒。



授業も頭に入らなくて怖い先生も今日は平気。
ずっと1日中にこにこと口角は上がってたし、事情を知ってる親友はそんな私に呆れながらも頑張れって言ってくれた。







　
さっさと自宅に帰ってきてすぐさまシャワーを浴びて。





好きな人に幾年ぶりに会えるとはいえ再会の場はわが家。
あくまでコンセプトは部屋着だけれど少しでも私を意識してほしいから可愛いのを選ぶ。






……オッパはどんな大人になったんだろう。
相変わらずモテモテで綺麗な女性とお付き合いしてたのかな、
　


少し親父くさくなってたりするのかな、なんて１人想像してクスリと笑って。
まぁ、多少の変化なんて関係ないぐらい私はあなたが好きでそれすら楽しみ。









当時高校生だったオッパの隣には綺麗な女の子がいた。
凄く、凄くお似合いで小学生だった私は早く大人になりたくて悔しくてずっと努力をしてきた。



……まず、見た目だよね。
さすがに10歳離れてるのはどうしようもないから、なんてお兄ちゃんにオッパの好みを聞いたっけ。



全く私とは真逆すぎるそれに絶望しながらも必死に近づきたいと髪を伸ばし、スタイル維持を徹底して。
身長は残念ながら高くはないけれどお兄ちゃんと似た白い肌は自慢だし胸だって……割りと大きい方だもんっ！




……勉強だって毎日頑張ってる。
友達とかはデートとかデートとかデートとかで彼氏もいて、毎日楽しく過ごしているけど私はその分勉学に時間を当てた。
努力した分返ってくるそれに気づけば楽しいとすら思えて、今では自分でいうのもあれだけど成績優秀。




……全部全部それは恋の力。
オッパが好き、それだけで走ってきた私の、唯一の自慢だよ。




　
まだかな、まだかな、なんてそわそわしながらも一人、勉強をして。
大人の二人はたぶん夜遅くにくるのかな、と考えてるうちに少しのあくびと珍しく早起きをしたからなのか……だんだんと瞼が重くなってくる。









　









　

　
……ん、あれ……私、寝ちゃってたっ！？





真っ暗な部屋といつもは静かなわが家が少し騒がしくて目が覚めて。





1階から聞き慣れたお兄ちゃんの声と、もうひとつ特徴的な大きな楽しそうなあの笑い声。
……オッパだ、ふふっ……なにも変わってないな……





確信した私は慌てて鏡で自身を最終チェックして自室を勢い良く飛び出した。









　

　



　
　

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