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まさかの結末に会場全体が沸き上がる。
応援席がうまく受け止められない雰囲気で満ちている。
鼻の奥が、つん、となって。視界が涙でぼやける。
悔しいし、認めたくない。
けれど1番悔しいのは選手たちだと思う。
勝てると思ってここに居るわけだもんね。
泣いている選手たちを見て、胸が苦しいくらい締めつけれた。
*
学校に戻ると各自解散となり生徒がそれぞれに帰っていった。
私も帰ろうと思ったけど、なんだか帰っちゃ行けない気がして。
意地でも太一に会いたい！！と思って残った。
｢川西くん来るまで付き合うよ｣
｢！…ありがとう｣
そんな私に友人の1人が付き合ってくれた。
バレー部はなかなか出てこない。
きっと今日の試合や今後のことについて話してるんだろう。
2人して校庭のベンチに座って、
あの時は興奮した。あの烏野の選手は凄かった。
と今日の試合を振り返る。
純粋に応援楽しかったね、なんて話していると、
｢うわっお前らまだいたのか！！｣
｢あれ瀬見くんだ！｣
｢わああっミンミン！｣
ジャージ姿のミンミンが通りかかった。
｢今日は応援ありがとな｣
｢全然！ミンミンいい男だったよおお！｣
｢いや、大袈裟すぎるだろ｣
今にも泣き出しそうな私たちを見てミンミンが笑う。
その笑顔を見て何だかホッとした。
｢あっ、A！｣
｢ん？｣
涙の溢れそうになる目元を拭いながら、
友人があっちと指をさす方に視線を向けると、
｢あっ｣
｢太一…！｣
あとから来たバレー部の集団の中に太一の姿があった。
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作者名：nome. | 作成日時：2017年2月12日 0時
