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prolog ページ1

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この世界には“ヒロイン”という人がいるらしい
ゲロ可愛くて、ハイスペックで、みんなに愛されちゃう
そんなヒロインが




普通こういう世界に転生したら、
「ヒロインに転生しちゃった!私これからどうなるのー!?!?」
ってなると思う。
私もそうなりたかった






なのに私はモブ、一般通過モブ



おかしい、絶対おかしい




普通こういう転生ではハイスぺになって、イケメンにモテモテで、逆ハー状態になっちゃってみたいなのがお決まりだ

なのにこのスペック、いや悪いわけじゃない
悪いわけじゃないけれど、顔、成績、運動神経全て普通だ
いや、運動神経はちょっっと悪いが
体重も身長も普通
こういうのにありがちなクソ軽い体重ではない

すんごい小食でもないし、すんごい食べるわけでもない
ちょっと普通より食べるだけ






そんな私がこの世界でモブだと言うのを自覚したのは、つい最近の三日前
私は親友の雫と遊びに行っていた



雫「いやー、ひさしぶりにマ◯ド食べたね〜」

  『いやいや久しぶりとはいえども
  バーガーのセットとナゲット15ピース1人で
  食べきるのは頭おかしいよ』

雫「えーそう?普通だと思うけどなぁ〜」

  『えぇ…』



雫は小学校からの親友で、来週同じ高校に入学する
おっとり系美人で運動神経はいいが、勉強は数学以外てんでだめだ
本人曰く
「国語がダメだからもうほとんど駄目なんだよねぇ〜」
だ、そうだ





雫「あ!ねぇねぇA!あれれいかちゃんじゃない?」




雫が指す方を見るとまさに千人に一人の美女というような美女が、緑のパーカーを着た高身長男子といっしょに歩いていた

  『れいか…?あぁ、なんか美人で有名な子?どこ中か忘れたけど』

雫「そうそう!バイト先が同じなの〜!とってもいい子なのよ〜」

  『へぇ〜…ってとなりにいるの彼氏かな?』

雫「確か…お兄さんだったと思うわ、かっこいいお兄さんがいるって写真見せてもらったの〜」

  『……ねぇ、もしかしてお兄さんの名前って鳥井(とりい)(のぞむ)さんだったりする?』

雫「そうそう、そうだわ!よく知ってるね!もしかして知り合い?」

  『………いや、一方的に知ってるだけ』

雫「そうなの?って、顔色悪いよ!?大丈夫?」

  『だ、大丈夫…ちょっと思い出しただけだから………ハハハ』




ここまでが私が転生したことを自覚した経緯である

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作者名:ミーツ | 作成日時:2023年4月2日 19時

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