僕らの青春

第1章 ページ7

片寄涼太side



始まりは、初めて映画出演することが






決まった時からだったと思う







メンバー皆、喜んでくれて




応援してくれていた




だから、安心して



現場に足を運べた





ス「橘はるか役、片寄涼太さんです！」






「よろしくお願いします！」





「ここはこうしたらどうですか？」





監「1回やってみようか」





「はい！お願いします！」





土「お兄！」





現場にも馴染めて


撮影は進んでいった






監「そこはもっと悲しさを

表現して欲しい」






「はい！」






はるかになりきって、寂しくなる





だけど、それは人には伝わらない





渋々、OKを出してくれた監督




そんなシーンが、沢山あった





アリーナツアー開催中





ト「良いねぇ、良いよ数原君！

声量もあるし、バラードも上手いね」





数「ホンマですか？

ありがとうございます！」






ト「よし、片寄君いこうか！」






「はい、お願いします！」






ト「うーん、もっと息続く？」





「はい！」





ト「そうだなぁ

そこ地声じゃキツい？」





「…いえ」





ト「あ、そこ！

もっと優しく歌って欲しいなぁ」






「はい、もう一度お願いします！」





ト「あ、弱すぎ！

それじゃあ、伝わらないんだよ」





「すみません…」





ト「よし、数原君！」





数「はい！」





ト「マネージャーさんから

終わり次第パフォーマー組と

合流して欲しいとの事なので

先に、戻っててください！」





数「はい！涼太はどうします？」





ト「今のままじゃ

人前どころか、パフォーマー組に

混ぜられない」





数「そうですか、、

ほな、涼太頑張ってな！」





「うん、ありがとう

ごめんね、なるべく

早く合流出来るように

頑張ります」




龍友君が部屋を退室して

ボイトレは再開した




ト「正直言って、前より

声出しにくいでしょ？」





「…はい」





ト「うん、そっか

そしたらね、どんなに

ボイトレしても

喉を悪くするだけだから

自分の出しやすいとこを

見つける作業をしようか」





「…はい、すみません」





ト「ちなみに、そんな簡単には

見つからないし、できないよ

もしかしたら

ツアーが終わってから

見つかるかもしれない」






「はい」






ト「あとは、

人前に出せるとこまで

持っていこう

それ以上は

今は求めないから」






「はい…」

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