36話目 ページ39
Aside
『失礼します』
そう言って入ると城戸司令がじっとこっちを見ている。
『おはようございます』
「...ご苦労」
おはようぐらい言ってよ、と思うが、そんなことを言える人でも雰囲気でもないので、言葉を飲み込む。
『それで......私に用事とは？』
それから、城戸司令は迅さんの交渉によって私が戦わなくていいことを説明してくれた。
『それを伝えるためにわざわざありがとうございました。』
「いや、朝早く呼んですまない」
いえ、と私は軽く首をふる。
『それでは、また何かありましたらいつでも声をかけてください』
「......ああ」
私はぺこりと一礼をして、会議室を出る。
·
さてこれからどうしようか。
今日は平日、本来なら学校へ向かってる時間だ。
米屋や出水も今行ってるだろう。
そんなことをもんもん考えて曲がり角を曲がると誰かにぶつかる。
誰だ？と思って顔を上げるとクマのある目で睨んでいる三輪だった。
『ごめん、三輪』
私はへらっと笑いながら謝る。
三輪はそれを無視して立ち去ろうとする。
私は咄嗟に腕を掴む。
「なんだ」
『負けたんだって？』
「なんの事だ」
『分かってる癖に。迅さんにだよ。』
「だからなんだ」
『ねえ、ちょっと話さない？屋上とかで』
「学校行け」
『三輪こそ。』
ちょっとでいいからさ、と私は言う。
何となく、放っておけない。
私と三輪は、少し似ている気がする。
『ね、お願い』
私は笑みを消して三輪を見る。
三輪は目を逸らして、しばらく黙ったあと、舌打ちをして
「長居はしない」
と言って屋上へ向かった。
私と三輪は確かに似ている、と思う。
でも、一つだけ違う事がある。
決定的に違う、何かが。
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天(プロフ) - 皇海 宙さん» ありがとうございます！！うれしいです！！まだ完結していませんが、よろしくお願いします！！ (2020年3月23日 13時) (
レス) id: fde802959e (このIDを非表示/違反報告)
皇海 宙(プロフ) - ワートリ大好きなんで、思うところがありました...。続きが気になるので、part2,3読んできますね！w (2020年3月23日 13時) (レス) id: 38af579ced (このIDを非表示/違反報告)
天(プロフ) - 蘭さん» ありがとうございます！！そう言っていただけて嬉しいです！！更新頑張ります！！ (2019年12月31日 13時) (レス) id: fde802959e (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 続き見たいです！凄い面白かったです！ (2019年12月30日 23時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
天(プロフ) - YUKARI♪さん» 見てくださってありがとうございます！！楽しんで見ていただけていたら幸いです！！ (2019年11月23日 18時) (レス) id: fde802959e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天（元れたす。） x他1人 | 作成日時：2019年9月14日 14時
