怪盗キッドの憂鬱

第25ショー ページ27

〜Aside〜









明日また会うという約束をして彼は姿を消した。








まさかあの怪盗キッドに話すなんて思いもしなかったけど、心のどこかで安心感を覚えた。









A「明日も会えるのか……」









明日も会える、そう思うと思わず頬が緩んだ。









A「これじゃあまるでキッドに恋してるみたい……あれ、恋してる、って…あれ」









私はこの時ことの重大さに気付いた。









A「やばい……！私、もしかして…?!」









とりあえず落ち着こう、焦っても仕方ない。
もしかしたら気の迷いかもしれない、なんて今更信憑性ないけど…。









A「恋、ね…」









私にもまだ恋をする資格があると言うキッドを思い出した。









A「あなたなら、いいかもしれない…なんて」









気づき始めたこの気持ちが私の心を強く締め付ける。
知りたくないと思っていたはずの気持ち…何故か今なら知って良かったと思える。









全部、あなたのおかげだ。









A「ありがとう、優しい怪盗さん。」









そう呟いた後、私は疲れて深い眠りについた。









翌日、更に大きな出来事が起きるとは知らずに…。









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

第26ショー→←第24ショー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す