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入学式の朝 ページ2

『あ〜学校だぁぁ…』

今日は高校の入学式。

名前も知らない生徒の間をすり抜け、校門に辿り着いた。

この高校は、音楽専門で、歌が上手い人や楽器演奏が得意な人など、才能の塊が集まった学校。

そのため、バンド演奏も盛んだ。

生徒は、ワイワイ騒いでいるが、なぜそんなに楽しんで登校できるんだ?

高校だよ? 勉強だよ?

はあっと溜息をつき、桜吹雪の中を歩いた。



『おはよ…』

教室を開けて小さく言ったが、誰も反応しなかった。

そりゃそっか。

とりあえず、私はお気に入りの本を読んで時間を潰した。



10ページほど読んだところで、前の席の男の子がスクールバックをおいた。

「……おはよう。えっと、はね…うみ…」

『え?あ、ハネウミノじゃないよ。「うみの」って読むんだ。』

「え。ごめん」

こんなことはよくある。

読みにくいよね。羽海野って。

ちらりと顔を上げて、男の子の顔を見た。

やっぱり見たことないや。

爽やかな茶髪に爽やかな笑顔。

爽やか人間だ。うん。

「ん?何?そんなに見ちゃってぇー。惚れた?ありがとね」

「……はい?」

なんか、勝手に話を進められている。

実を言うと、私は、恋愛を知らない純粋な少女なのだ。

そんなやつが一目惚れなんてしてたまるか。

高校生にもなって恋経験なしなんて、珍しいものじゃないか?

なんて、自分をブランド化している。

「あ、言い忘れたけど、天宮翔太っていうんだ。よろしく。」

にっと笑い、前を向いた天宮くん。

その爽やかな笑顔に微笑みながらも、誰も聞いていないだろうが「よろしく」と言って本を見た。



それから、長い長いハゲ(校長)の話を聴いて、かんたんな校則の説明をされ、今日は帰宅。

スクールバックを背負い、一人で帰る…はずだった。


「ねえねえねえ、羽海野さん!一緒に帰ろうよ!」

「…え?な、なん…」

「ふふふ。いいじゃん。僕らの仲なんだからさ。」

「…いや、会って3時間も経ってないよ。」

とは言っているが、別に嫌ではない。

だから了承した。


そこで、彼の本性を知るとは知らずに………。

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設定タグ:天月 , 学園コメディー   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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作者名:にゃんこぱす | 作成日時:2020年7月31日 20時

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