子育て短編集【アイナナ】 (ページ7)

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壮五パパページ7

逢坂壮歌(そな)ちゃん 20歳

今日は由くんが＿＿＿環くんの息子さんがうちに来ている。

壮五「ど、どうしよう～『娘さんを僕に下さい！』とか言われたら…」

A「それフラグだから…」

＿＿＿

由「そ、壮歌さんを僕にください…っ！絶対に、絶対に幸せにしてみせます！」

ああ～フラグ回収

でも…由くんは壮歌の幼なじみで、優しくていい子だし、

A「壮歌を幸せにしてくれるのね？」

由「はいっ、必ず！」

A「壮歌が幸せなら、それでいいの。大切にしてね、由くん」

壮歌「お母さん……」

由「ありがとうございます…！」

2人は顔を見合わせて嬉しそうに笑い合う。

微笑ましいなぁ…あれ、壮五さん？

壮五「……………せん」

A「え？」

壮五「…お父さんは結婚なんて許しません！」

目に涙を溜めてバッと顔を上げる。

A「そ、壮五さん…!?」

すると壮歌はポカーンとしていたが、やっと言葉の意味を理解し、

静かに泣き始めた。

壮歌「お願い、お願い…お父さん………」

可哀想になって、壮五さんを見ると焦った表情をしていた。

A「壮五さん…」

壮五「う、嘘だよ！ごめんね壮歌、言ってみたかっただけなんだ…！」

由「へ？」

壮五「ほら、ドラマとかであるじゃない。『お父さんは許しません！』って！」

壮歌「お、お父さん………じゃあ私たち」

涙をハンカチで拭って、壮五さんを見つめる。

壮五「もちろん、大事な娘を手放すのは悲しいけれど由くんなら幸せにしてくれるだろう？」

壮五「幸せになりなさい、壮歌」

そう言って屈託のない笑顔で微笑む。

由「ありがとうございます！」
壮歌「ありがとうお父さん、お母さん！」

壮五「……やっぱり寂しいなぁ」

A「そうね、寂しい」

しょんぼりしている壮五さんを見ると意地悪したくなる。

意地悪しちゃおう

A「私じゃ、寂しさは拭われない？」

そう言うと、案の定焦って弁解し始める。

最初は面白くてずっと見ていたけれど、

だんだんヒートアップして「世界で一番」とか「Aがいないと」とか「愛してる」…とか……

A「ご、ごめんね壮五さん意地悪したくなっただけなの…！」

私まで恥ずかしくなって止めようとするが、なおも続ける壮五さん。

この会話(？)は1時間続いた。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
言わせたかっただけです、はい。

NEXTナギパパ！