子育て短編集【アイナナ】 (ページ40)

今日:21 hit、昨日:6 hit、合計:478,299 hit

天パパページ40

九条凪音(なぎと)くん 2歳

A「ねぇ天」
天「なに」

ソファに寝転がる私と、洗濯物を畳む旦那。

あれ？家事って嫁がやるんだっけ。まあいい。

A「なんでうちの子ってあんなに天使なの」

天「そりゃあ僕が天使だから」

A「そんな天使にプロポーズされた私って神…!?」

天は「はいはい」とだけ言って黙々と作業を進める

A「ちぇ～、凪音と遊ぶからいいし」

凪音「あ、ままぁ。にんじんぺっ！きゃははは！」

A「こら、にんじんも食べなさい」

凪音の最近のブームは「にんじんぺっ！」

にんじんが嫌いらしく、オモチャのにんじんを投げて大喜びしている。

A「ふふふ。何が楽しいの、それ」

私が笑うと凪音も笑う。ああ、幸せ

天「ちょっと、A来て」

そんな幸せを、不機嫌そうな声で遮られた。

A「ええ…凪音、にんじんで遊んでてね」

何だこの仕事放棄感。「にんじんで遊ぶ」って何。

振り返ると、ソファには洗濯物が座っていた。

A「なんで天が床に座って、ソファに洗濯物が座ってるの」

天「いいから、ここ」

自分の股を広げて、股の空間を指す。

A「…天？」

座った状態で、私を後ろから抱きしめる。

肩には自分の顔を埋めて。

天「甘えさせて、たまにはいいでしょ。……凪音ばっかり構わないで」

息ができないほど、心臓がキュッと止まる感覚。

凪音は気付いていないが、同じ空間で天が抱きつく恥ずかしさ。

甘え上手な天に顔が赤くなる。

A「て、天。凪音に見られ…」

ちゅ、とリップ音が響いたかと思えば、酸素を求めるほどに長い口付け。

天「僕のことだけを見て、僕だけを考えて」

暫く見つめ合った後、ふっと笑って頭を撫でた。

何も言わずに部屋を出る天の背中を見ながら、火照る顔を抑える。

A「い、意味わかんないし…」

凪音を見ると、不思議そうに首を傾げていた。

天「はぁ………何してるんだろ、僕」

リビングを出て、壁に背中を預ける。
スルスルと体の力が抜けるのを感じながらしゃがむ

天「子どもにヤキモチなんて…」

後日、楽に話すと「よくあることだ」で解決した。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ツンデレとヤキモチとデレデレ天くん…
やっぱり私ヤキモチは苦手です笑

りっちゃんさん、まなふぃさんからのリクエストでした。リクエストありがとうございます！

NEXT楽さん！