子育て短編集【アイナナ】 (ページ2)

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一織パパページ2

和泉花織(かおり)ちゃん 3歳

今日は娘の花織とお出かけ。

A「か、花織～アイスクリーム食べる？」

花織「いらないっ」

ふわふわのほっぺたを膨らませてそっぽを向く。

本当は、一織も一緒にお出かけする予定だった。

A「あのお洋服可愛いね～」

花織「知らないっ」

大好きなパパはお仕事で、この通り拗ねている。

『見てみて！アイドリッシュセブンのポスターだ！』

どこからか女の子のはしゃぐ声。もしかして＿＿＿

A「花織、見てほら！パパいるよ！」

花織「えっ！」

こっちがビックリするくらいの勢いで首を向ける。

視線の先に、本物のパパはいないけれどポスターには大好きなパパ。

しばらくポスターを見つめていたが、ふいに俯いてしまった。

やっぱり、ポスターじゃなくて本物がいいって思っちゃうよね…

花織「…まま」

A「っな、なに？」

花織「もうワガママ言わないから、ぱぱのためにケーキ作りたい」

ポスターは、スイーツモチーフ。パパの好きなケーキ、タルト、マカロン、カヌレ…

A「…よぉし、パパを喜ばせよう！」

ポスター見て、作りたくなったんだよね？

花織「あのね、パパが泣いちゃうくらい美味しいやつ作るの！」

花織は、ニッと笑って駆け出した。

とびっきり甘くて美味しいショートケーキを作ろう。きっと喜ぶ。

一織「…ただいま帰りました」

花織「ぱぱ、おかえりなさい！」

一織の声を聞いてすぐさま玄関に走っていく花織。

私も後を追う。

花織「ケーキ作ったの！ご飯のあとに食べて！」

最初はキョトンとしていた一織だが、すぐに笑顔で「楽しみにしてます」と答えた。

花織「どう！おいし？……ぱぱ？」

一口食べて、口元を手の甲で隠す。一織の癖。

一織「A………っ」

眉を歪めて、涙を零す。その涙を、花織には見られたくないの知ってる。

一織をぎゅっと抱きしめる。涙が花織に見えないように。

A「花織、パパね、嬉しすぎてちょっと泣き虫になっちゃってるの」

一織「うるっ、さいです……」

ニッと笑ってパパの背中に抱きつく花織。

花織「パパ大好きだから一生懸命作ったの。カッコイイパパ大好き。お仕事がんばってね」

一織「ええ、だから見ていてね花織、A」

甘いケーキ

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とにかくいおりんの涙が書きたかった、！
きっと親バカですよね、いおりん。

NEXT大和さん！