5日で恋したあなたへ☆O.satoshi (ページ44)

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作品ページ44

智「段々暑くなってきたね～最近」

「ですね」

智「俺は夏はまぁ好きだけど、ニノは嫌いだかんなぁ」

「二宮先生？」

智「そ。ほら、色も白いっしょ？」

「…確かに」

智「ふふ」

一緒にフェンスに寄りかかりながら遠くの空を見つめる

6月に入って段々と暑くなってきて、もうすぐ梅雨入りするんだろうなって、そう思わせるほどに段々と湿気が強くなってきた今日この頃だけど、大野先生は夏好きなんだって知ると、それさえもちょっとだけ嬉しくさせる

智「…夏…か」

「その前にテストですよ(笑)」

智「それだよ～…マジかんべん」

「かんべんって(笑)教職してたらつきものなのに(笑)」

智「この時期作品作るのと並行だから、正直大変なんだよ～」

「…作品ですか？」

智「そ。毎年二科展出してんの」

「…二科展？」

智「うん、二科展。そか、Aちゃんも知ってた方がええから、あとで資料の本あげんね？」

「はい」

そういえば大きなキャンバスがあって、生徒たちが「先生のやつでけ～」って言ってた気がする

そっか

先生は先生としてだけじゃなくて、芸術家としてもやってるんだ

智「…Aちゃんにテスト作ってもらおうかな」

「…それは出来ないですよ。私もテストは毎回いっぱいいっぱいです」

智「そっか(笑)」

「はい(笑)」

タバコを吸い終えたのと同時くらいに、あたしも小さなペットボトルのジュースを飲みほした

「行くか」っていう先生についていく

今日はまた、先生の新しいことを知れた