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「はいっ!」
突然ジョングクくんの挙手。
「Aさんの好きな食べ物は?!」
「えーと、コンビニのおでん!」
「おおおお!嫌いな食べ物は?!」
「んーーー豆乳!」
「あーーーー!…趣味は?!」
「映画を見ること!あと読書!」
テンションが無駄に高くておかしな動きをするジョングクから目が離せない。
リアクションがいちいち面白い…。
人見知りなんて信じられなかった。
目の前のジョングクくんはとっても幼く、元気な男の子に見えた。
もはや容姿以外は中学生の男の子みたい。
最初にホソクの家で彼を見た時は、年上かとも思った。
背が高いし顔は綺麗。
黙って立っていればモデルと間違われてもおかしくない。
イメージではクールで男らしくて、ちょっと自分が好きな子だと思ってた。
でも今の印象では可愛い子。
ただそれだけ。
高校生の男の子ってみんなこんなだったっけ?
記憶を蘇らせてみたけれど、あいにく彼に似た系統の知り合いはいなかった。
だから目の前で楽しそうにおしゃべりするジョングクくんは新鮮。
私のつまらない一言に敏感に反応する。
そこがとっても可愛らしかった。
「AさんAさん!どんな曲聴くの?」
目をキラキラさせて私を見つめる。
純粋そうな目。
きっと彼は汚れを知らないのかなあ。
なんて考えてみた。
そわそわしながら私の答えを待つ彼。
わんちゃんみたいで笑いそうになるのを必死に堪えた。
「最近は洋楽にハマってるよ」
「おっ!何聴きますか!?」
「んー、あ、こんな感じ」
スマートフォンを取り出してミュージックプレイヤーの中身を見せてあげた。
その時、急に近くなる距離。
ふんわりと良い匂いがした。
これはきっと彼の匂いだ。
肩と肩の距離がほとんどない。
彼の綺麗な頰が目の前にあった。
ドキッとして目を見張る。
長い睫毛が伏目のお陰でよく見える。
高い鼻は美しい。
少し厚めの唇は柔らかそうだった。
ちょっとだけ元カレ、ジミンを思い出す。
彼の唇はとっても柔らかくて好きだったな…。
「あ、これ俺も聞いてます」
「ほんと?」
「良いですよね〜」
私のスマートフォンをいじる彼に妙にドキドキした。
ちょっと歯を見せて笑ってるところが可愛い。
「聞いても良いですか?」
「いいよ〜」
再生ボタンを押されて流れ出す音楽。
不覚にもそれは恋の始まりの曲だった。
私にはユンギさんがいるから。
そう自分に言い聞かせた。
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ソラン(プロフ) - かんなさん» コメントありがとうございます〜!テヒョンの作品も読んでくれたんですね(;o;)嬉しいです!更新は遅くなってしまいますが、これからも頑張ります!! (2017年4月4日 1時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - 今までのテヒョンのお話も大好きで読んでいました。ソランさんの作品はキュンとしてすごく切なくて引き込まれます。これからも楽しみにしています。頑張ってください(*^^*) (2017年4月3日 0時) (レス) id: 7593378807 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - みいさん» コメントありがとうございます!本当ですか〜!嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2017年3月28日 23時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - しーさん» コメントありがとうございます!嬉しいです〜(;o;)お気遣い感謝します!これからも頑張ります! (2017年3月28日 23時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
みい - やばい。めっちゃキュンキュンする。 続きが楽しみです! (2017年3月28日 19時) (レス) id: aeaf7211ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソラン | 作成日時:2017年3月6日 14時