・二十三 ページ24
小梅 「今宵は、、、慧様がいらっしゃいますが
A姉さん、、、大丈夫でありんすか?」
貴方 「なにがじゃ?
わっちの顔色が悪いでありんす?」
小梅 「いえ、そういうわけでは、」
貴方 「ならはよ準備をしんさい」
かわいい新造はこんな最低な姉さんの心配をしているというのに
こんなに突き放しては本当に最低だ
そして今の私は小梅の手本になれる遊女ではない
慧 「A、入るよ」
いつの間にか過ぎた時間
それでも何故かいつもより早い時間
貴方 「慧様、、、
おはやい、ですね
ようこそおいでくんなまんし」
慧 「あぁ、少しね
話したいことがあって」
・
続く沈黙
いつも穏やかで心地いい時間はとても気まづくて
今自分の中で身請けという受け入れられない現実を癒してくれると思っていたのに
全然そんなことなくて
とても苦しい
貴方 「は、話したいこととは
なんでございましたか、、、?」
慧 「あぁ、
うん、俺ね、、、」
慧 「結婚が決まったよ」
貴方 「え、」
慧 「取引している家の娘さんでね
結婚しなきゃ、支援してもらえなくて」
貴方 「そ、うで、ありんす、か、」
苦しくてうまく声が出ない
息ができない
嫌だ嫌だ
貴方 「慧、様」
ピトッ触れる綺麗な手
それだけで安心できる
慧 「ねぇ、聞かせて
Aの世話になった人の話」
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作者名:いのみづちゃん | 作成日時:2017年8月29日 10時