【オリジナル】正反対の双子Ⅱ【合作】 (ページ16)

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番外編Ⅱ【陽月御白】ページ16

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-ifの世界線葵が死んだ-
あの日、僕のせいで葵が亡くなった。
屋上から落ちた。
僕を助けてくれたんだと思う。

「御白は…生きててくれよ…」

落ちた後、葵はそう言った。

「葵…！あおい…！」

僕は必死で名前を呼んだ。
僕のせいだって思っていたから。
きっと、戻ってきてくれるんだって、そう思っていたから。

でも、全然そんなことなくて…。

僕は知っていた。あんなに血が出ていたら助かるわけのないことに。

僕があんなことしなければ、きっと葵は生きていたということに。

「やだ…。葵がいない世界なんて…。楽しくないよ…」

僕の顔に生暖かい液体がかかった。
僕はそれから逃げるように下を向いて、それ以上は何も言わずにただその場にいた。

部屋に引きこもるようになった。
前からそうだったけど、前以上に出なくなった。
暗白としての活動も無期限停止という風に言ってるが、実際はもうやる気がない…。
ゲームもしなくなって、一人でぼーっとして、葵との思い出を巡らせて…。

「こんな俺でごめん…。葵のことが一番好きだったよ…」

髪も染め、カラコンも入れて…。
俺は、葵の真似をして…いなくなったのは葵じゃなくて…

僕が消えたかのように

そう過ごすようになった。